カービィシリーズは長年2Dアクションゲームが主体であったため、今作で3Dアクションゲームへ変化するにあたりサウンドを再構築する必要がありました。
設計していく際には、IPの長い歴史の中で大切にしてきた「考え方」を踏まえた上で、さらに挑戦していくことを大切にしました。
本セッションでは今までのカービィらしいサウンドの本質を継承しながら、『星のカービィ ディスカバリー』で新たに取り組んだ以下の事例について紹介します。
・音楽的な魅力とスムーズな遷移を両立したインタラクティブミュージックの活用事例
・遷移のしやすさを意識したインタラクティブミュージックの作曲法
・三人称視点アクションゲームにおける3Dサウンド設計
・サウンドからゲームを面白くした演出の事例紹介
講演者プロフィール
小笠原 雄太
『星のカービィ スターアライズ』『ハコボーイ!&ハコガール!』では楽曲、効果音制作、組込などサウンド全般を担当し、『星のカービィ ディスカバリー』ではリードサウンドを担当。
《講演者からのメッセージ》
これまでの「星のカービィ」シリーズでサウンドが大切にしたことを踏まえつつ、『星のカービィ ディスカバリー』で挑戦した新しいサウンド表現について紹介します。
ゲーム業界も歴史が長くなり、大作シリーズに携わる若手中堅の方も増えていると思います。
そういった方々が「どのようにシリーズらしさを継承して進化させていくか」のヒントにつながる話ができるかと思います。
今までCEDECではたくさん学ばせていただきましたので、今回の私たちのセッションでも業界全体での技術向上に貢献できるように尽力します。
よろしくお願いします。
下岡 優希
入社後、『サウンド・オブ・カービィカフェ2』CDでの楽曲制作を行い、その後、『カービィファイターズ2』『星のカービィ ディスカバリー』ではサウンド担当として、楽曲制作、効果音、サウンドの組込などを行う。
また、『星のカービィ ディスカバリー』では、インタラクティブミュージックの作曲を担当したほか、ディレクターと一緒に演出の検討も行った。
《講演者からのメッセージ》
昨今のゲームでは様々な作品でインタラクティブミュージックの手法が取り入れられています。
これまでの「星のカービィ」シリーズでも、ラスボスやワールドマップなどで挑戦を続けてきたジャンルでしたが、今作ではステージが3Dとなって臨場感が増したこと、遊び手の感情に合わせて音楽を変化させる表現をより進化させたいということから、この表現をさらに多くの場面で活用しました。
本セッションでは、具体的なケーススタディをもとに、インタラクティブミュージックを採用した理由や手法、また作曲時に注意したポイントについてもお話しします。
本日お伝えした内容が、みなさんの開発のお役に立てば幸いです。
根本 卓
『星のカービィ ディスカバリー』にてサウンドシステムの実装およびサウンド演出の組み込みを担当。またキャラクタープログラムも担当。
《講演者からのメッセージ》
「星のカービィ」が 3D アクションゲームとして変化する中で、2D アクションで培ってきた考え方をどのようにサウンドシステムに落とし込んだのかと、『星のカービィ ディスカバリー』のサウンド演出の事例について紹介します。
本セッションがみなさんのゲームサウンド制作のご参考になれば幸いです。