モバイルオンラインゲームの運用フェーズで障害が発生した場合、再発防止のために障害を振り返り、開発・テストの各プロセスに適切にフィードバックし改善する取り組みを実施しています。
しかし、近年のモバイルオンラインゲームのゲーム運営の長期化に伴い、度重なる機能追加が行われ内部構造が複雑化したり、プロセスや手順の属人化や煩雑化が進んだりと、障害が起きてしまった真の原因と対策が抽出しにくくなっています。
そこで、プロセスを可視化するプロセスフロー図(PFD)と、障害の未然防止のためのフレームワーク(A-KOMIK)を使い、誰でも・迷いなく・簡単に障害の真の原因まで到達できるような手法を構築し、導入してみました。
本セッションでは、PFDとA-KOMIKを使うに至るまでの考え方と、その実施方法と効果について紹介します。
講演者プロフィール
筑後友恵
多摩美術大学大学院 芸術学専攻修士課程修了。セキュリティソフト会社にて、品質管理部門の立ち上げに関わり、リリースフローの構築、品質マネジメントシステムの制定、障害の分析・削減、PMO業務などに従事。
その後、リリースフローへのUXデザイン導入プロジェクトを立ち上げ、開発プロセスへのUIデザインフェーズの導入、リリース前のプロトタイプ提供により顧客FBを得る仕組みの構築などを実施。
2018年にゲーム業界へ。障害の分析の観点から、プロセス改善を通じて運用中ゲームの品質向上に尽力中。
《講演者からのメッセージ》
障害が発生した真の原因になかなか到達できず、有効な再発防止策や改善ができないまま、同じような障害やミスが繰り返されてしまう…そんなお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
どのような方法で障害の真の原因を抽出し、再発防止につなげるかの試行錯誤から手法の構築に至るまでの考え方と、実施した事例をご紹介します。