今後のUnityの基礎となるDOTS(Data-Oriented Technology Stack)。
それを支えるテクノロジーであるBurstコンパイラーとC# Job Systemは、すでにプロダクトに検討いただけるレベルとなっております。
今回の講演では、それらの詳しい仕組みと特徴をお話し、またそれらを用いてUnityChan Spring Boneを高速化した実例を紹介します。
講演者プロフィール
名雪 通
ドットコムバブル黎明期よりネットベンチャーで動画配信・著作権管理システムなど数々のサービスをリリース。社内ではその経験をもとにUnity Meetupの開発に携わる傍ら、(興味がある部分については)Unityに関する情報発信も行っている。
《講演者からのメッセージ》
みなさんアセンブラ好きですか?(私は結構好きです)
好きなCPUはなんですか?(私はZ80とSC62015とMC68000です)
CPUのアーキテクチャは複雑化し、パイプラインは増える一方。もはや人間が直接アセンブリを書いて最適化するのは不可能な時代となりました。それでもコンパイルされたアセンブリを見ると、まだ速くできるんじゃないかとなんだかワクワクしちゃいます。
Burstコンパイラーを使えば、(少しのルールを守る必要があるとはいえ)Unityで慣れ親しんだC#で書いたコードを高速に実行できるようになる上、さらに高速化したい部分はアセンブリを見ながらチューニングしていくことも可能です。ほら、なんだかワクワクしてきませんか?
藤岡 裕吾
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社にて、プロジェクトサポートに従事。 最適化や問題解決に関するサポートを行っている。
《講演者からのメッセージ》
CPUコアが十全でない環境下においてC# Job Systemは利点が薄いように見えるかもしれません。しかし最大の魅力はBurstコンパイラーが加わることで従来のC#の処理速度を凌駕することだと考えています。今回試験的にUnityChan Spring Boneに適用した結果をご紹介します。この速さはきっと皆さんの力となるはずです。