ミクシィではモンスターストライク(以下モンスト)を筆頭に複数のスマホ用2Dゲームアプリを開発&運営しています。よって多くの2DアーティストがメインツールとしてPhotoshopを使用しています。各プロジェクトにPhotoshop環境の改善についてヒアリングしたところ、最も多かった要望は「Adobe Previewの代替ツール(Photoshop→スマホをリアルタイム同期して確認する環境)が欲しい」というものでした。
本セッションではミクシィテクニカルアートグループの取り組みとして、Photoshopアドオン+ネイティブアプリを融合した開発環境「スマホプレビューアー」の開発事例を紹介します。
また本セッションで紹介する「スマホプレビューアー」はOSS化も検討していますので、将来使える可能性がある視点でも受講しフィードバックをいただけるとありがたいです。
アジェンダ
◆はじめに(背景と経緯)
◆スマホプレビューアー(概要と歴史)
◆アーキテクチャとJavaScript(Python開発との比較)
◆Photoshopアドオンとキーテクノロジー(Babel, Vue.js, Cordova)
◆ツールログの有効活用(Bugsnag)
◆今後について(OSS化の検討)
講演者プロフィール
長舩 龍太郎
ナムコ(現バンダイナムコスタジオ)入社以来、TEC(プログラマ寄りテクニカルアーティスト)として主にアーティスト向け開発環境の整備を行い、2009年にNamco Bandai Games Americaに出向し北米スタイルのゲームエンジン開発に関わり、2010年末に帰国。Autodeskでテクニカルコンサルタントを経て、2017年に株式会社ミクシィへ入社。現在はテクニカルアートグループエンジニアチームでリーダー業務を行っており、CreativeAIの研究開発も兼務している。『ゲーム・映像制作パイプライン構築マニュアル』日本語版協力、Tokyo Houdini Meetup発起人でもある。
高橋 涼
1976年新潟生まれ。1994年よりコンピュータグラフィックスを学び始め、CG製作会社・ゲーム開発会社において各種アプリケーションのプラグイン開発・CG製作・及びテクニカルサポート等の業務に携わる。
「業界の常識にとらわれない発想」を意識しながら、エンターテインメント業界の発展に全力を注ぐ毎日。
株式会社デジタル・メディア・ラボ(1996~)、株式会社バンダイナムコゲームス(2000~)、株式会社ドワンゴ(2012~)を経て2013年に独立。2014年スマイルテクノロジーユナイテッド株式会社設立。
《講演者からのメッセージ》
普段私はPythonを使用してツール開発を行っていますが、C/C++/JavaScriptをはじめとした他のプログラミング言語も避けては通れません。
特に近年はJavaScriptの使用頻度が上がってると感じているものの、長い歴史もあり、また現在も進化を続けているということで、非常に難しい言語だなと感じています。
今回はPhotoshopエクステンションとスマートフォンのアプリ開発を例に、JavaScriptを使用してツール開発するノウハウなどについてまとめてお話しさせていただきます。
私が陥ってきた落とし穴などを共有して皆さんの参考になれば幸いです。