[JANOG×CEDECコラボセッション] インターネットとゲームトラフィック

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日時:
2020年09月04日(金)14時15分〜15時15分
形式: レギュラーセッション(60分)
受講スキル:
TCP/IP通信の初学者レベルの基礎知識
受講者が得られるであろう知見:
ネットワーク通信を行うアプリケーション開発において必要となるネットワーク事業者のサービス実装や運用に関する知見
セッションの内容

JANOG(日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ)はインターネットサービスを提供するインターネットサービスプロバイダ(ISP)やコンテンツプロバイダ、ネットワーク機器製造メーカなど、ネットワーク事業者の運用者が中心となって集まる技術コミュニティです。年2回開催されるJANOG Meetingには全国各地から1000名超のエンジニアや関係者が参加し、ネットワーク運用や技術にまつわる発表や議論を行っています。

これまでのJANOG Meetingでもゲーム開発者達からISPが提供するネットワークの挙動やパフォーマンスについてのレポートや分析が行われてきました。特にオンライン対戦ゲームとネットワーク運用は密接な関係にあり、両者の開発者たちは深く連携していかなくてはなりません。

このセッションではISPやコンテンツプロバイダの運用者に集まっていただいて、現在のトラフィックトレンド、IPv6対応やIPv4 NAT、IPv4アドレス枯渇対策技術など、マスユーザ向けの通信環境の特徴や傾向を紹介するとともに、それらがインターネット越しのオンライン対戦ゲームなどを作成する時や、ゲームソフトを配信する時にどのような影響を与えるのかを皆様と議論していきたいと思います。


講演資料

  • CEDEC_JANOG2020_Nakagawa.pdf.zip
  • CEDEC_JANOG2020_Obinata.pptx.zip
  • JANOGxCEDEC_internet-and-game-traffic_kawakami.pptx.pdf

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講演者プロフィール

川上 雄也

川上 雄也
所属 : NTTリミテッド・ジャパン株式会社
部署 : Cloud Services
役職 : SDN Tech Lead

インターネットマルチフィード株式会社にてインターネット・エクスチェンジ「JPNAP」の開発・運用を担当。ネットワークオペレーションの自動化やバックボーンネットワークの設計を実施。その傍らVNE事業で必要なIPv4 over IPv6技術の動向調査や検証を実施。CEDEC2014, 2015の会場無線ネットワークを構築し、IPv6 only ネットワークなどの実験も行う。現在はエンタープライズ向けクラウドサービスのSDN基盤の開発に従事し、IPv6対応なども担当している。2015年より日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG)運営委員。

《講演者からのメッセージ》
インターネットサービスプロバイダが作るネットワークはゲームやアプリケーションを開発する皆様にダイレクトに影響をするとても重要な部分です。このセッションを通じてネットワーク事業者とゲーム開発者のお互いの理解が深まればとても嬉しいです。

佐藤 元彦

佐藤 元彦
所属 : 株式会社コナミデジタルエンタテインメント
部署 : 技術開発部
役職 : スタッフ

2008年 株式会社コナミデジタルエンタテインメント入社。
オンラインゲームのネットワーク技術開発、特にNAT越えアルゴリズム、IPv4/v6デュアルスタックP2P通信ライブラリの開発を担当。近年はWANエミュレーションやモバイルネットワーク、IPv6/共存技術の研究にも注力。

最近の講演
JANOG43:IPv4/IPv6デュアルスタックなリアルタイムP2P通信を行うオンラインゲームにおける、現在の国内/海外ネットワーク環境と、それに対する検証環境の構築手法
CEDEC2018:コンシューマー・モバイルタイトルでIPv4/IPv6デュアルスタックなP2P通信をサポートしてきた中でやった事

《講演者からのメッセージ》
ここ数年のIPv4の品質劣化とIPv6の普及により、IPv6対応を検討するに値する時代に漸く突入した。

ソフトウェア側でIPv6対応の実装をすることは自体は、難しくはないし、これまで散々語られてきたことだろう。 しかし、開発環境の構築・検証・フィールドテストといった観点からみると、未だ課題が残っており、これらを解決しない限りIPv6検討のその先、すなわち製品への投入に進むことは難しい。

今回は「次世代機」や「iOS/Android」において、IPv6を検討する際に必要な課題、そしてその解決方法...
これらについてじっくりと説明する機会が得られたので、あまり語られてこなかったIPv6採用の上で必要となる、そういった技術や考え方を共有したい。

大日方 周太

大日方 周太
所属 : 株式会社コミュニティネットワークセンター
部署 : 技術本部
役職 : PeeringManager

株式会社コミュニティネットワークセンターにてAS9354のバックボーンネットワーク構築・保守・運用を担当。現在はピアリングマネージャとしてCDN、ISP等とのピア交渉、ネットワーク設計も担当している。2018年よりネットワークの品質向上とコスト削減を目指し、海外IXへの接続等を実施(現在は北米2拠点と欧州1拠点のIXに接続)。地域的なデメリットを解消するためキャッシュサーバも積極的に導入している。

《講演者からのメッセージ》
近年ゲームソフト/アップデート容量が増大し、インターネットを不安定にさせるほど影響が大きいものとなっております。ISP側でどのような事象が起こっているかを共有したいと思います。

中川 あきら

中川 あきら
所属 : 日本インターネットエクスチェンジ株式会社(JPIX)

[ 本業 ]
・2010年〜2017年 IPv6ネットワーク事業者である日本ネットワークイネイブラー株式会社 (JPNE) の立ち上げに従事
・2017年〜 日本インターネットエクスチェンジ株式会社 (JPIX) において新規事業企画に従事

[ インターネット コミュニティー ]
・2004年よりJPOPF運営チーム (国内におけるIPアドレスのコミュニティー) の運営に従事
・2010年 IPv6普及・高度推進協議会において、Co-ChairとしてIPv6家庭用ルータガイドラインを共同執筆
・東京及び地域における IPv6 Summit 運営に従事
・Internet Week におけるプログラム委員を担当(IPv6担当)

《講演者からのメッセージ》
こんにちは。

IPv4アドレスの世界中央在庫が枯渇して10年間を迎えようとしています。

この約10年間、世界において IPv6 対応が徐々に進み、今では IPv6 が当たり前になってきています。
一方、IPv4インターネットにおいては、世界のネットワーク事業者により IPv4アドレス共有装置の導入が増え、一部の通信に制限が出るなど「劣化」が進んでいます。更に、多くのインターネット利用者にとって IPv4アドレスの入手や IPv4アドレス共有装置を経由する通信を行うために発生するコスト増も発生しています。

本セッションにおいては、これらの最新動向及び「なぜ IPv6」を共有します。
インターネット上でゲームを行うゲーム業界の皆様が振る舞いを考える際に材料の一つになればと思い、みなさまと時間を共有させていただきたいと思います。

それでは、オンラインでお会いしましょう !!