ゲーム世界の中で自由に探索したり戦ったりする時、キャラクターAIが自然に移動出来るために正確なパス検索が必要となります。次世代のオープンワールド系ゲームでは空間のスケールや情報量が爆発的に増加して、パフォーマンスを満足するパス検索が大変難しくなってきています。
我々が提案する「多段階式3Dパス探索システム」では新しいデータ構造と探索手法と合わせて設計して、パフォーマンス要件を達成した上で更なる機能を組み込み、キャラクターAIがよりCPUに優しくスムーズに移動出来るシステムを実装するためのノウハウを共有します。
本講演では以下のテーマについて紹介します:
>空間情報のデータ構造
>多段階式探索手法の仕組みと効果
>衝突回避コストの定義と軽減策
>地面移動と3D移動のパス統合
講演者プロフィール
蔡 廷南
台湾、国立交通大学、電気工学部電子システム工学研究科修士課程修了。
台湾に居る時ではシノプシス (Synopsys, Inc) にソフトウェアR&Dエンジニアとして電子デザインソフトウェアの検証開発に携わる。
来日後ゲーム業界に入り、2018年Luminous Productions に入社し、Navigationと移動周りのプログラミングに携わる。
《講演者からのメッセージ》
歴史ある経路探索問題では様々な領域に目的によって様々なやり方が存在します。
本セッションでは既存の経路探索システムを見直し、一味違うフローとやり方で挑戦する結果を共有します。
この講演の内容が少しでも参考になれれば幸いです。