[AES(Audio Engineering Society)×CEDECコラボセッション]ゲームオーディオに応用できる技術・知識

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日時:
2020年09月03日(木)14時15分〜15時15分
形式: レギュラーセッション(60分)
受講スキル:
ゲームサウンド開発に携わる方 AESの活動に興味のある方
受講者が得られるであろう知見:
ゲームオーディオに応用できるプロオーディオの技術や知識
セッションの内容

AES(Audio Engineering Society Inc.)は、米国ニューヨークに本部を置き、世界各地に支部を有するオーディオ技術者、研究者など専門家の団体で、オーディオに関する唯一の国際組織です。AESのゲームオーディオに関する技術委員会は2003年に立ち上げられ、クオリティの向上や評価、インタラクティブなオーディオシステム、ゲームオーディオに応用可能な技術や知識についての議論が行われております。本講演では、ゲームオーディオに応用できる技術・知識として3つの題材を取り上げます。まず3D オーディオについてHRTFを切り替えながら再生し、チャンネル、オブジェクト、シーンベースの特徴をAES的に深掘りします。次に3Dリバーブのゲーム内での再現について、最後にミックス・マスタリングなどのオーディオエンジニアリングの見地からゲームにおけるダイアログ処理について、ゲームオーディオに活かせる基本的な技術や知識をご紹介します。なお本講演では一部、バイノーラル再生を用いたコンテンツを含みますので、イヤフォン・ヘッドフォンを、ぜひご準備ください。

※本招待セッションは、AES(Audio Engineering Society)とのコラボレーション企画セッションとなります。
・AES (Audio Engineering Society)公式サイト:http://www.aes.org/
・AES日本支部の公式サイト:http://aes-japan.org/


講演資料

  • CEDEC2020_AES_CeDiL.zip

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講演者プロフィール

濱﨑 公男

濱﨑 公男
所属 : 合同会社アーツリッジ
役職 : 代表社員

1982年九州芸術工科大学大学院芸術工学研究科情報伝達専攻修了後、音楽録音、オーディオ技術の研究開発、オーディオおよび音響関連の教育、オーディオ関連の国際標準化など、音一筋で現在に至る。研究開発した技術で国際的に広く利用されているものには、サラウンド収音方式のHamasaki-Square、3Dオーディオ方式の22.2マルチチャンネル音響システムなどがある。近年は、イマーシブオーディオの発展と普及に尽力しており、イマーシブオーディオの収音方式としてHamasaki-Cubeを国際学会にて発表したほか、イマーシブオーディオによるクラシック音楽の録音も多数行なっている。日本放送協会、バイエルン放送協会、AES副会長などを経て、現在はオーディオ技術コンサルティングを主事業とするARTSRIDGE LLC代表。AES Technical CommitteeのBroadcast & Online Delivery部会Co-Chair、Recording Technology & Practices部会Vice Chair。AESフェロー。

《講演者からのメッセージ》
イマーシブオーディオは、ゲーム、映画、音楽、放送、VRなどいろいろな形態やサービスでの活用が本格的になりつつあります。再生プラットフォームが限定されないレンダリング再生もイマーシブオーディオの利点です。こういったイマーシブオーディオに関するAESでの最新トレンドをご紹介する予定です。

染谷 和孝

染谷 和孝
所属 : 株式会社ソナ
部署 : 制作技術部
役職 : 副部長

1963年東京生まれ。東京工学院専門学校卒業後、(株)ビクター青山スタジオ、(株)IMAGICA、(株)イメージスタジオ109、ソニーPCL株式会社を経て2007年(株)ダイマジック、2014年には(株)ビー・ブルーのDolby Atmos対応スタジオの設立に参加。2020年に株式会社ソナ制作技術部に所属を移し、サウンドデザイナー/リレコーディングミキサーとして活動中。2006年よりAES(オーディオ・エンジニアリング・ソサエティー)「Audio for Games部門」のバイスチェアーを務める。また、2019年9月よりAES日本支部 広報理事を担当。

《講演者からのメッセージ》
知識と理論、そして感性は車の両輪です。どちらが大きくても車は真っ直ぐには進めません。昨年に引き続き、CEDECの皆さまにAES(Audio Engineering Society Inc.)の活動やメリットをお伝えできればと思います。

中原 雅考

中原 雅考
所属 : 株式会社ソナ / オンフューチャー株式会社
役職 : 専務取締役 / 代表取締役

1995年,九州芸術工科大学大学院博士前期課程修了。同年,株式会社ソナに入社。以来,数多くのスタジオの音響設計に携わる。特に,サラウンドやイマーシブなどのマルチチャンネルスタジオに関しては,業界の第一人者として多くの実績がある。2005年,九州芸術工科大学大学院博士後期課程修了。博士(芸術工学)2006年,オンフューチャー株式会社を設立。ソナでの音響設計業務に加え,音響測定ソフトウェアの開発や音響技術に関するR&D業務を行っている。近年のAESコンベンションにおいては,3D音場可視化手法「VSV」や,4πサンプリングリバーブ「VSVerb」などの技術に関して発表を行っている。2001年より,AES日本支部理事(現運営委員)。2009〜2010年,日本支部長。2013年,AESジャパンアウォード受賞。2017年〜2018年,AES本部理事。2019年より,AES技術委員会 Audio for Games 委員。2017年より,日本音響学会高臨場感オーディオ調査研究委員会幹事。

《講演者からのメッセージ》
専門は室内音響学なのですが,その分野の科学とオーディ工学と音響コンテンツ制作技術が,イマーシブオーディオ時代を迎え,いよいよ渾然一体となって融合する時を迎えました。この渾沌の時代には,多くのワクワクとチャンスがあります。
音質の追求にはゴールはありませんが,音場には4π(全方向)以上の広さはなく,これがゴールです。イマーシブ時代になって,音響コンテンツの再生音場は2Dから3Dに拡張され,ついに2π(上半球)まで来ました。そして,いよいよ4πが目前です。僕らは,このゴールを手に入れることのできるすばらしいタイミングに音響業界にいます。
AESは,音の科学・工学・技術の渾沌とした世界を往来することのできる場です。そこを活用し,いち早く皆さんと4πのゴールにたどりつきたいと思っています。

岸 智也

岸 智也
所属 : 株式会社カプコン
部署 : サウンドプロダクション室
役職 : 室長

株式会社カプコン サウンドプロダクション室 室長。2001年、カプコンにサウンドデザイナーとして入社後、サウンドディレクターとして『ロストプラネット』シリーズや『ドラゴンズドグマ』等に従事したのち、2012年よりマネジメント業務に移行。タイトル開発や研究開発業務に取り組み、CEDECはじめ、GDC、AES、音響学会等、国内外で登壇を行う。CEDEC運営委員会 セッションWG サウンド分野 主担当。

《講演者からのメッセージ》
本セッションでは運営委員会のサウンド分野担当としてモデレータを努めさせていただきます。登壇者の「AES的な」講演を聴講者視点から司会進行できればと思っております。よろしくお願いいたします。