近年、「技術同人誌」がIT業界を中心として劇的な盛り上がりを見せています。
「技術同人誌」は、IT技術だけに留まらず、科学や数学、工学系分野等非常に広範な技術内容を取り扱う同人誌の総称です。
このセッションでは、「元々blogで積極的に情報を発信していたエンジニア」と「プライベートでは全く技術情報を発信してこなかったエンジニア」の二人が、それぞれの視点から「技術同人誌」の執筆を通じて得られたものについて紹介します。
「技術同人誌」とblog・勉強会での講演・商業誌等の他の情報発信手段の比較についても実例を元に解説します。
また、ゲームエンジニアが「技術同人誌」を書くことで技術以外の視野が広がり、より広い意味でのレベルアップを果たすことができる点についても紹介します。
講演者プロフィール
竹原 涼
2008年に株式会社セガにプログラマとして入社。
自動化からツール、ネットワーク、社内勉強会主幹まで幅広く色々やっています。
2019年にすらりんラボより技術同人誌デビューし、現在すらりんラボグループの一員として活動中。
【技術同人誌】
ゼロからはじめる3Dオーディオ入門 (2019)
『くいっく』 HTTP/3 編 (2019)
『くいっく』 DATAGRAM 編 (2020)
【登壇歴】
Unite Tokyo 2019 「大量のアセットも怖くない!~HTTP/2による高速な通信の実装例~」
CEDEC 2018、CEDEC 2016、CEDEC 2015 プロダクション関連のラウンドテーブル
GDC2016 報告会 「GDC16にみる自動化技術とテストのトレンド」
《講演者からのメッセージ》
「技術同人誌」はIT業界を中心にかなりの盛り上がりをみせてきています。
CEDECをはじめとして、ゲーム業界は勉強会やblog等での情報発信が活発な文化はありますが、残念ながらゲーム業界のエンジニアが作る「技術同人誌」は割合としてまだ多くありません。
「技術同人誌」を取り扱うイベントでも、ゲーム関連の「技術同人誌」のエリアに足を運んでくれる人は少なく、認知度がまだまだの状態です。
この講演を切っ掛けに「技術同人誌」がゲーム業界に広がると嬉しく思います。
山田 英伸
2005年に株式会社セガにプログラマとして入社。
社内ライブラリや開発用ツール制作を主にやっています。
2018年より技術同人誌の世界に入り、サークル「すらりんラボ」を結成、現在数名で活動中。
【技術同人誌】
現在までに出した冊子は以下の通りです。2年程度で8冊執筆しました。
・ DirectX12 Programming Vol.1~3
・ Vulkan Programming Vol.1~3
・ DirectX12 への統一理論
・ 最新 Visual Studio と DirectX9.0Ex で戦う3Dプログラミング
【登壇歴】
・Unite Tokyo 2019 「大量のアセットも怖くない!~HTTP/2による高速な通信の実装例~」
《講演者からのメッセージ》
技術同人誌に関するイベントは近年盛り上がりを見せています。多くのエンジニアが参加し様々な情報交換を行っているようです。
私も技術同人誌の世界を通じて様々なことを学びました。
しかしながら出展側のゲーム業界のエンジニアの割合はまだ少ない印象があります。この世界をちょっと覗いて、一緒にエンジニアとしてのレベルアップをしてみませんか?