人間の顔には一人一人特徴があります。ただその特徴を客観的には説明することができませんでした。今回発表する研究により、顔の特徴を完全に数値化することができました。特徴を数値化できることによってコンピュータで似顔絵を描くことができます。他の人とは違う特徴を強調したり、表情を変化させたりできます。更には、描かれる人の顔の個性に加えて、描く側の個性(画風)を似顔絵に反映させることも可能になります。今回はその基礎理論について紹介し、またそれを応用することで実現できる様々な可能性についてお話しします。
講演者プロフィール
岡島 英号
CM業界を経てTAITOブランドの実写型アーケードゲームを監督する。
1995〜98年にUNIVERSAL ENTERTEINMENTにてCG技術部とゲーム開発部門を立ち上げ、1998年に参加したavexグループにてWEBサイト群のプロデュースとモバイルビジネス等いくつかの新規事業立ち上げる。
2005年〜11年KONAMIグループにてオンラインとモバイル部門など管掌。
2011年にdliliaを創業し自社コンテンツの開発と平行してパートナー企業とともにクライアントのプロジェクトや経営に参加している。
アパレル〜先端科学まで、ビジネスドメインは狭くはないが、対象の新規性を重視している。
《講演者からのメッセージ》
本プロジェクトは人間の顔の特徴を数値化した上で描画するというアプローチをとっています。
そのロジックは人間の脳と近く、人間が描いたような、特徴を捉えた似顔絵を描画します。
様々な応用の可能性があると思いますのでお気軽に立ち寄って質問などしてみてください。
ブースではデモアプリを用意しております
金子 正秀
1981年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。工学博士。国際電信電話株式会社研究所主幹研究員、東京大学大学院工学系研究科助教授を経て、1998年電気通信大学大学院電気通信学研究科助教授に着任。2004年同教授。2010年同大大学院情報理工学研究科教授。2019年定年退職、同大名誉教授。画像符号化、顔画像情報処理,コンピュータ似顔絵師,ヒューマン・ロボット・コミュニケーション,知能ロボティクス,察するインタフェースなどの研究に従事。著書は、「コンピュータ画像処理(共著、オーム社)」他。電子情報通信学会フェロー、映像情報メディア学会フェロー、日本顔学会理事、IEEE会員。
《講演者からのメッセージ》
「顔」は個人を他の人と区別するための情報を担っていると同時に、感情・体調・心理状態・意志などの個人の内面的情報を外部に表出するための表示手段としての役割も担っています。この顔を端的に描画したものが似顔絵です。コンピュータで似顔絵を描く場合には、単に絵を描くということだけに留まらず、顔特徴の抽出、解析、特徴強調、顔表情や顔印象の分析や合成、言葉による顔特徴の記述など顔に係る多様な応用に発展させることが可能になります。本セッションでは、コンピュータ似顔絵の仕組みを紹介すると共に、実演デモを予定しています。似顔絵作品として楽しんで頂くと共に、似顔絵の応用の様々な可能性について想像してみて頂ければと思います。
小出 昌弘
電気通信大学電気通信学部電子工学科卒業。アールテクニカ株式会社所属。画像、映像、音響といったマルチメディアなアプリケーションの企画、開発を主に行っています。自社製品の企画、開発(代表作:iOSアプリ mimiCopy、COLORCODE VJ等)から企業への提案や受託開発、共同の研究など幅広く対応しています。
《講演者からのメッセージ》
デモで実際に似顔絵を作成することができますので、体験してみてください。