近年、様々な分野でオブジェクトベースオーディオの技術が採用されています。
「グランサイファーライド」は、前方に30m超の巨大スクリーンを設置し、中央の船体では振動、スモークなどの様々な特殊効果が演出される体験型アトラクションです。そのスケールとクオリティに相応しいサウンド体験を提供する為に、計40個超のスピーカーを配置し、d&b Soundscapeを中核とした64chオブジェクトベースの多チャンネル音響を設計しました。
体験型アトラクションでこのような音響を構築した事例は国内外でもほとんどありません。
本セッションではゲームオーディオとアトラクション音響の次世代融合事例としてご紹介させて頂きます。
講演者プロフィール
屋敷 貴道
サウンドプロダクション会社、コンシューマーゲーム開発会社を経て、2015年より株式会社Cygamesに所属。効果音制作/ディレクション/実装/MAなどゲームサウンドに関わる業務を幅広く担当。現在はサウンドデザインチームのリーダーとして最高のコンテンツに相応しいサウンドを追求している。「グランサイファーライド」ではサウンドデザインを担当。
《講演者からのメッセージ》
「グランサイファーライド」では非常に特殊で先進的なマルチチャンネル音響を実現しました。そのシステムに相応しいサウンドデザインや手法と、実際の制作工程を解説します。
丸山 雅之
コンシューマー系開発会社を経て、2013年より株式会社Cygamesに所属。最高のコンテンツを追求するための新たなサウンドチームをゼロから構築し、数々のタイトルのサウンド業務を幅広く担当。現在ではマネージャーとして大規模なサウンドチーム作りを中心に取り組んでいる。グラブルフェスに於いては、2017年にVR四騎士のサウンド設計、実装を担当。2018年はグランサイファーライドのシステム、機材の選定、設計等を担当している。
《講演者からのメッセージ》
「グランサイファーライド」では、常設テーマパークのアトラクションと同等の音響の実現を目標としました。実現に不可欠だった、マルチチャンネルの同期、再生環境の構築について、実例および運用上でのトラブルと解決方法を紹介致します。
澤田 弘基
PAエンジニア、ラジオミキサーを経て、1996年よりポストプロダクションにてテレビ番組/CM/企業PV等のMAエンジニアに従事。2007年以降は、映画/ゲーム/展示映像/テレビ番組等のサラウンド作品を中心に活動中。「グランサイファーライド」ではマルチチャンネルミキシングを担当。
《講演者からのメッセージ》
「グランサイファーライド」では、会場内に44本のスピーカーを設置し34.2chでのミキシングを行いました。
Pro Toolsとd&b Soundscapeシステムを活用したミキシングの手法について紹介致します。