家庭用ゲーム機(PlayStation®4、Xbox One)およびPC向けに開発している最新タイトルにおけるレンダリング手法とその高速化について発表します。
本タイトルではPS4、Xbox One世代の描画手法、シェーダで表現力向上を模索しつつもイラスト調の表現を取り入れるため、
ライティングやシェーディングからフォグや空気感、空の表現に至るまで様々な描画要素でタイトル独自の設計、実装を行いました。
また、開発をより円滑に行うためそれらの処理のGPU高速化にも力を入れています。
本講演ではそれらについて得られた知見を発表します。
発表内容としては以下のような内容を予定しています。
・レンダリングパイプライン概要(非同期コンピュートを多用したレンダリングフローについて)
・空気感の表現とボリューメトリックなライティングとフォグ
・空の表現とボリューメトリックな雲の描画
・背景のライティング及びシェーディング表現
・キャラクタのライティングとシェーディング表現
・半透明描画の軽量化
※本タイトルは開発エンジンにUnreal Engine 4を使用していますが、
レンダリングについてはかなりの部分を独自実装やカスタム実装に置き換えており、
本講演ではそのような部分についての解説を行います。
※“PlayStation”および“PS4”は、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの商標または登録商標です。
※Xbox Oneは米国Microsoft Corporationおよび/またはその関連会社の登録商標または商標です。
※Unreal、Unreal Engine 4およびUE4は、米国およびその他の国々におけるEpic Games, Inc.の商標または登録商標であり、無断で複製、転用、転載、使用することはできません。
講演者プロフィール
小林 弘幸
2007年に株式会社バンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)入社。
2012年度から株式会社バンダイナムコスタジオに所属。
これまでの業務としては主に描画関連の設計・実装や高速化などを担当。
本タイトルにおいては描画回りの研究から実装、高速化について担当しています。
《講演者からのメッセージ》
本タイトルの開発にあたって実装した描画周りについての講演となります。
絵的な表現や処理負荷として重要な部分やこだわった部分についてなるべく解説していきたいと考えていますので
表現手法に興味のある方だけでなく、今後独自のレンダリング実装を模索していきたい方などにも
参考になるような講演に出来ればと考えています。