本セッションでは、グリーXR事業開発部が取り組んでいるVR体験サービス開発事業「ありえなLAB」についての設計および開発手法の紹介を行います。
2017年9月にグリーとJAXAはVR/AR分野で相互連携を行う提携を交わしており、この2年間の中で数多くのXRコンテンツや体験サービスの開発を行ってまいりました。
単に「楽しいVR体験を作る」「VRならではの体験を作る」という視点だけではなく、「教育機会として価値がある」、「ビジネス的に品質高く成立する」という要件を満たすために、数多くのトライや技術開発、フィールドテストや実施事例を経験しており、開発手法としてみなさまと共有したいと思います。
講演者プロフィール
渡邉 賢
2013年 名古屋大学大学院 情報科学研究科 修了
同年 グリー入社
2016年から現在のXR部に配属され、3年間XRの様々な案件の企画・開発を担当。
《講演者からのメッセージ》
「XR領域でビジネスとして成立する事業・事例を作る」というテーマで3年間取り組んで参りました。
そのうちの一つで、「教育 x VR x 宇宙」を実現するサービス「ありえなLAB」の開発を通じて、活動してきた内容の紹介したいと思います。
原田 考多
早稲田大学 教育学部を卒業後、株式会社CSK(現SCSK)で金融・流通業界向け営業やERPのアライアンス業務に従事。2010年グリー入社、通信キャリア、携帯メーカー、決済代行会社など大手企業とのアライアンス業務を担当。2012年よりマーチャンダイジング事業を手掛けるグリーエンターテインメントプロダクツ設立に携わり2014年代表取締役社長。2016年よりVR事業を担当し、主に、B2B, B2B2Cの事業開発を行い、複数のVRコンテンツ開発プロジェクトを遂行。2017年のJAXAとの相互連携の覚書締結を機に、こども向けに宇宙をテーマとしたVR体験教材の開発を推進している。
《講演者からのメッセージ》
XR技術を通した新しい価値の提供に向けて様々な試行錯誤を行って参りました。私たちは、アポロ着陸50周年という機会を活かし、VRの「簡単には実現できない事を疑似的に体験する」という価値を、宇宙分野の教育コンテンツとして組み立てました。本取組みにあわせ、運営やマネタイズの課題の同時解決を目指した私たちの挑戦についてご紹介させて頂きます。
白井 暁彦
2004年 東京工業大学 知能システム科学 博士(工学) 。専門はVRエンターテインメントシステム、触覚技術、GPU応用、多重化ディスプレイ技術、プレイヤー体験の物理評価、国際連携。日本VR学会 IVRC実行委員・審査委員,フランスLaval Virtual ReVolution チェア。著書「白井博士の未来のゲームデザイン~エンターテインメントシステムの科学」、「WiiRemoteプログラミング」など。
デジタルハリウッド大学大学院 客員教授。2018年より「GREE VR Studio Lab」 Directorとして、 (1) VTuber関連技術のR&D促進, (2) 異業種R&D連携強化,(3) 業界振興・イノベーション型人材の支援発掘や育成中心に、世界に向けた発信活動を行っている。
Twitter @o_ob @VRStudioLab
《講演者からのメッセージ》
グリー株式会社にはVR関連の開発部門がいくつか存在し、VRエンタテインメントやVTuber技術の未来開発を担当するGREE VR Studio Lab、「なりたい自分で、生きていく。」をテーマにVTuber専用プラットフォーム『REALITY』を推進する 株式会社Wright Flyer Live Entertainment、そしてこの発表の中心となるグリー株式会社 開発本部 XR事業開発部があります。それぞれのチームは近い距離感で密接に学び合いながら各フィールドで真面目な開発を数多く実施しており、GREE VR Studio Labは未来開発・学術的な研究教育としてのラボの機能と、社会実装のための発信を力強く行うスタジオとしての機能もあり、それぞれのチームを刺激しています。
<セッション紹介>
■「宇宙x教育xVR=ちゃんと学べる体感サイエンスツアー「ありえなLAB」の挑戦
特にDirectorの原田 考多さん エンジニアの中でもキラッと光る仕事をする渡邉 賢さんのお仕事ぶりや経験はこの業界の将来のVR開発を見据える上で大変意義深いものと感じておりました。
このたび「せっかくなのでCEDECでお話してみては?」と相談し、実現に至りました。
■「REALITY『なりたい自分で、生きていく』リアルタイムライブでVTuberが活躍する舞台を作る現場の1年」
VTuber専用ライブエンタテインメントプラットフォーム「REALITY」を作っている株式会社Wright Flyer Live Entertainment (WFLE)社の現場のスタッフ"Presence Technology Group"による生々しい日々の経験を、特に開発を中心に凝縮してお送りします。VTuberの生配信技術に興味のある方、様々なモーションキャプチャーシステム、つよつよGPUの最適化、Unreal Engine 4、「ぶいおん」をはじめとする魅力的な番組作りに興味のある方、などに刺さる内容になっています。また「毎日配信」することで強まっていくのがWFLEの素晴らしいところです。きっと講演までにはさらに新しい最先端のトピックがご報告できると予測します。
以上2件、VRエンタテインメントとライブエンタテインメント開発の現在の最前線を共有できればと思います。
ご採択ありがとうございました!皆様と会場でお会いできることを楽しみにしております!