『LEFT ALIVE』は、ゲームに登場するキャラクター(兵士、大型ロボット)が、マップ全域どこでもカバーシューティングが行えるようにする必要がありました。そのため、リアルタイムに地形を認識し活用する動きをする仕組みを導入する必要があり、キャラクターAIが地形を解釈するための知識表現の一つである「地形表現」を生成し、それを活用する人工知能「ナビゲーションAI」を開発しました。
単にナビメッシュを敷き詰めただけの表現では、もっともらしい射撃位置に着くことはできません。
より精密な位置取りを行うためのウェイポイント、ウェイポイントを一定の領域ごとにクラスター化した上位層グラフ、階層化したパス検索とパス検索以外の上位層グラフ活用、そしてこれらのナビゲーションデータの全域に渡る自動生成の手法について紹介します。
講演者プロフィール
長谷川 誠
3Dアクションゲームを主に扱うコンシューマー系ゲーム開発会社を経て、2016年 株式会社スクウェア・エニックス 入社。
『LEFT ALIVE』では、キャラクタAI・部隊AI・ナビゲーション・地形表現&自動生成・HTNドメイン実装などAI全般を担当。
《講演者からのメッセージ》
本セッションはシューティングジャンルにおける地形表現及びナビゲーションについての講演になりますが、考え方は3D空間のアクションゲームなら汎用的に適用できるものだと思います。「結構広いマップ」「どこでも戦闘」「長いパス移動」「大量のジャンプリンク」「レベルに情報を埋める人足りない」などのキーワードにピンとくる方は、同じ課題を共有していると思います。その課題に取り組んでいる方にとって、有用なお話ができれば良いと思います。