ゲームエンジンを用いた開発が主流となった現在、専門性の高い部分はエンジン内で隠蔽され、ゲームの遊び部分の作りこみに注力できるようになりました。
とても開発しやすくなった反面
・少し飛び出したことをやろうとすると途端にわからなくなる
・なんとなく動いてしまうが、トラブルが起きた時に解決できない
など、エンジンが対応するまで動けなくなってしまう『エンジンロック』が問題となっています。
なぜこのような作りなのかを理解し、使いこなせる人材が必要と考え、『描画』に焦点をあて、2年間をかけて育成を行う 『描画エンジニア育成プロジェクト』 を実施しました。
育成対象メンバーがどのような成長ができたのか や、取り組みが社内にもたらした事を共有し、育成やスキルアップなどを考えるきっかけとなれれば幸いです。
講演者プロフィール
奥田 雅史
2000年 株式会社コナミコンピュータエンタテインメントジャパン 入社
『Z.O.E.』(PS2)
『Metal Gear Solid 2』(PS2)
『ボクらの太陽』シリーズ(GBA)
などに参加したのち、研究開発部門に移籍。
タイトル開発サポートやクラウドゲーミング・ストリーミング技術開発などを担当。
現在は、部署のマネジメント業務をしつつ、ゲーム制作技術の研究開発に従事。
《講演者からのメッセージ》
2年間のOff-JTというのはゲーム業界でも珍しい取り組みではないでしょうか?
そんな長期の育成プロジェクトを進めていく中で起きた成功と失敗の事例を紹介いたします。
育成について考えている方や、今後業界を目指す方、スキルアップを考えている方への、何かの『きっかけ』になれるようなお話をしたいと思います。
川名 勇気
2014年、株式会社コナミデジタルエンタテインメントに新卒入社。
3年ほどモバイル向けアプリのクライアントメインプログラムを担当。
その後、グラフィックスを中心としたVFX技術の開発とチームへの技術提供を行う。
現在は技術開発部の『描画エンジニア育成プロジェクト』メンバーの一人として今世代・次世代の描画技術の開発に従事。
《講演者からのメッセージ》
実際に本プロジェクトに参加したメンバーの立場から、所感や展望を述べさせていただきます。
落合 仁美子
2010年4月、株式会社コナミデジタルエンタテインメント入社。
2017年10月より、描画エンジニア育成プロジェクトの育成対象メンバーに。
育成プロジェクト配属前はメダルゲームの開発に従事。
《講演者からのメッセージ》
描画をゼロから学んだ経験をお伝えすることで、描画エンジニアの敷居を少しでも下げられればと思います。
また、マネージャー層の方にも、この位ならウチでもやらせてみようといった、ご検討の材料にしていただければと存じます。
二階堂 将也
2003年 株式会社ハドソン入社
PC/コンシューマ/モバイルのタイトルを経験。
プロ野球スピリッツA(モバイル) や 実況パワフルプロ野球(モバイル) の描画エンジンを担当。
後に、研究開発部門に移籍、モバイル~ハイエンドまで描画技術を担当。
『描画エンジニア育成プロジェクト』にメンターとして参加。
主な参加タイトル:
『Master of Epic』(Windows)
『パズルシリーズイラストロジック』(Wii)
『桃太郎電鉄JAPAN+』(iOS)
『プロ野球スピリッツA』(iOS/Android)
『実況パワフルプロ野球』(iOS/Android)
《講演者からのメッセージ》
人材を育てるにはメンターの存在が不可欠です。
本プロジェクトでの育成受け入れ態勢や、メンターの取り組みをご紹介いたします。