HDR対応ゲームグラフィックスと4Kゲームグラフィックスが身近になってきた。
2016年には4K/HDR対応のPS4 Proが発売された。Xbox側も4Kには対応しないもののHDRには対応するXbox One Sが発売され、2017年末には4K/HDR対応のXbox Scorpioが発売される。
さらに、PC向けGPUも、最新世代のGeForceやRADEONはHDR対応、4K対応だ。
テレビは新製品のほとんどが4K/HDR対応で、年内にはフルHD/HDRの対応製品や、安価なPC向けディスプレイ製品にも4K/HDR対応製品が多数リリース予定となっている。
久々の、ゲーム開発マニアックスでは、4K,HDR(+広色域)のゲームグラフィックスについて、実践できるレンダリングテクニックはどういったものになるか、をパネラーの方達と共に話していきたいと考えている。
講演者プロフィール
西川 善司
経歴:
高校時代からパソコン誌へのプログラムの寄稿、商業ゲームソフトの移植業務を受託。
その後、日立製作所を経て記者業務に専任。ゲーム開発技術以外に、映像技術、自動車技術にもフォーカスした取材を行っている。近著に「VRコンテンツ開発ガイド2017」(エムディエヌコーポレーション)、「ゲーム制作者になるための3Dグラフィックス技術 増補改訂版」(インプレス)などがある。
《講演者からのメッセージ》
3Dメガネもゴーグルも掛けないで見られる4K、HDR、そして広色域は、これからの映像のトレンドになっていくのでしょうか。
まだ分からないですが、少なくとも、ハードウェア的なお膳立ては整いつつあります。
先駆者達のお仕事から、ボクと一緒に学んでいきましょう。
川瀬正樹
経歴:
プログラマブル・シェーダ黎明期におけるグラフィクスエンジン開発で、さまざまな基礎技術を考案。現在はシリコンスタジオ株式会社にてYEBISをはじめとするミドルウェア研究開発に従事。得られた知見は、CEDEC/GDC/SIGGRAPHなどの技術講演で業界への共有を図っている。CEDEC AWARD 2009 プログラミング・開発環境部門ノミネート。
《講演者からのメッセージ》
4K・HDR・広色域は素晴らしい技術であり開発環境も整いつつありますが、現実における開発ではプログラム・アートどちらの面でも多くの課題があります。
魅力と課題の両面について、少しでも有意義な情報を伝えられればと思います。
髙橋 誠史
経歴:
1980年生まれ、北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科博士後期課程単位取得退学。2009年、株式会社バンダイナムコゲームス入社。2012年度より、株式会社バンダイナムコスタジオ所属。
バンダイナムコゲームス時代は、エースコンバット アサルト・ホライゾンの開発に参加とテクニカルアーティスト部署に所属。
バンダイナムコスタジオに移ってからは社内ライブラリの開発チームでライブラリの開発やグラフィックスR&Dに従事したあとは、GPU技術、VR/MRのような新規技術開拓部署を経て、社内のレンダリング、GPU技術、アニメーションのR&Dのメンバーを集めたクリエイション課R&D 1係のリーダーをやっています。
《講演者からのメッセージ》
4K HDRへの対応は始まってきましたが、現在はHDとの混在の時期でもありますし、その先の8Kなども見えてきました。移行のこの時期に組織の垣根を越えて活発に議論できればと思います。
荒牧岳志
経歴:
2002年スクウェア入社。2003年から、スクウェア・エニックス所属。
FF13/DQ10のゲームエンジンCrystal Toolsでは、物理エンジンの実装を担当。現在はFINAL FANTASY XVおよびゲームエンジン Luminous Studio Proのリードプログラマとして、主にシステム・グラフィックスの開発を担当。
《講演者からのメッセージ》
4k・HDRともに、今後TV・モニタの普及とともに、どんどんメジャーになっていくと思います。
一方で、アセットの製作フローなど問題点も出てきています。最先端の話を皆様と一緒にしていきたいと思います。