昨年のセッション「スマホゲームにおけるゲーム性と物語性の“運用で摩耗しない”基礎設計手法~チェインクロニクル3年の運用と開発の事例を交えて~」に対して、モバイルゲームにおける物語について、より突っ込んだ話を、可能ならば実績データを交えて、という声を多く頂きましたので、そのセッションを行わせていただきます。4年間、同タイトルで物語に立てたコンセプトに、どのような結果が返ってきて、そこにどんな対応を行っていったか、その変遷を追っていきます。4年という長さで運営していることによる物語運用の知見、そして物語という作家性の強いコンテンツを運営において大切な「事実に基づく(ファクトベース)の対応」にどう結び付けるかの指針が提示できればと思います。
講演者プロフィール
松永 純
経歴:
2002年にSEGAに入社。アーケードゲーム市場にて「三国志大戦」シリーズ、「戦国大戦」シリーズの企画原案、メインゲームデザイン、ディレクションを務める。
その後、モバイルゲーム市場で本格RPGジャンルの草分けとなる「チェインクロニクル」をリリース。このタイトルでは、企
画原案、ゲームデザイン、ディレクションに加えて、キャラクター・世界観設定、シナリオ制作を担当。現在はSEGAグループの開発会社であるセガ・インタラクティブ第一研究開発本部にて、同タイトルの運営開発を行うとともに、プレイングマネージャーとして各モバイルタイトルの総合ディレクションに従事している。
《講演者からのメッセージ》
スマートフォンでネイティブゲームと呼ばれるものが作られはじめて、はや数年が経ちました。
家庭用ゲーム機であれば、ハード的にやれることがすべてやりつくされていてもおかしくない時間ですが
まだまだスマホにはやれることがあるし、もっともっと面白いものが、いくらでも作れる状況が続いています。
昨年はその中で、ゲーム、ストーリー、キャラクターといった観点での基礎的な設計思想のお話をさせてもらい、多くの反響を頂きました。(ありがとうございます!)
で、特にストーリーに関してたくさん反応を頂いたので、今年はストーリーに絞ったお話をさせてもらおうかと思います。
大きな可能性とともに、なんだかんだと難しい縛りも同時に存在するモバイルゲームの世界において
もっともっとストーリーを入れたい! かっこいい世界観を作りたい! という方の何かしらの一助、参考になる話になれば、
そしてひとりでも、そういった面白いゲームを作りたいという方が増えるきっかけになれればと思います!