製品開発には、デザイナーやエンジニアなどに加えて、プロダクトマネージャーが重要な役割を果たします。複数の部署からの担当者で構成されるプロダクトチームにおいて、ミニCEOとして開発をリードするこのプロダクトマネージャーはマネージャーという名前から管理職としての職位と誤解されることもありますが、多くの場合は人事権もありません。人ではなく製品を管理するという役割で、エンジニアに対しての人事権を持つエンジニアリングマネージャーなどとともに製品開発をリードします。
エンジニアリングとビジネスの双方に対し責任を持つ非常に難易度の高いポジションですが、この役割を担う担当者の存在がプロダクトの成否を分けることもあります。本セッションでは、そのようなプロダクトマネージャーの役割と仕事術をお伝えします。
講演者プロフィール
及川 卓也
経歴:
大学を卒業後、外資系コンピュータメーカを経て、MicrosoftにてWindowsの開発を担当。Windows Vistaの日本語版および韓国語版の開発を統括した後、Googleに転職。ウェブ検索やGoogleニュースをプロダクトマネージャとして担当。その後、Google ChromeやGoogle日本語入力などのプロジェクトをエンジニアリングマネージャとして指揮する。2015年11月より、ソフトウェアエンジニアのための知識共有サービスであるQiitaや組織内ドキュメント共有サービスであるQiita:Teamを開発するIncrementsにてプロダクトマネージャとして勤務。2017年6月より様々な企業への技術アドバイスを行うために独立。
《講演者からのメッセージ》
私は米国のIT企業が成功している理由の1つにプロダクトマネージャーの存在があると考えています。しかしながら、その役割や必要とされるスキルが会社ごとに異なることもあり、日本ではまだまだ認知されていません。そのため、MicrosoftやGoogleでプロダクトマネージャーとして勤務した経験を元に、現在日本でのプロダクトマネージャーの認知向上や育成を行っています。
製品開発を成功に導くためにプロダクトマネージャーが行うことを通じて、日本からさらに魅力的な製品を生み出すためのヒントを皆さまにお話できればと考えています。