ヨーロッパではデモシーンというコンピュータ文化が、古くから存在します。
日本ではメガデモという名前のほうが有名ではないでしょうか。
メガデモとは、実行プログラムによる音楽・映像作品のことを指します。
日本でもTokyo Demo Festという日本唯一のデモパーティが開催され、デモシーンのコミュニティが存在します。
プレゼンテーションでは、デモシーンの文化についての説明と、日本と海外の最新のデモシーン作品の紹介を行います。
実際にデモシーン作品をPC上で実行し、リアルタイムに再生します。
また、Tokyo Demo Fest のオーガナイザーが常駐していますので、
デモシーンに関する疑問・質問なんでもお答えします!
※ 本招待セッションは、Tokyo Demo Festとのコラボレーション企画セッションとなります。
Tokyo Demo Fest公式サイト: http://tokyodemofest.jp/
講演者プロフィール
石橋 誠也
経歴:
ローレベルプログラミング、グラフィックスプログラミングを好み、CPU や GPU を全力でぶん回して美しいインタラクションを実現することに生き甲斐を見出す。フロムソフトウェア、スクウェア・エニックスを経て現在は Unity Technologies Japan に勤務。 @i_saint
《講演者からのメッセージ》
distance function & raymarching を用いたレンダリング手法は、一昔前は demoscene でしか使えない変態テクニックと言われていましたが、偉大なる先人たちや愛好家たちの努力によって徐々に市民権を得、現在は局所的ながらゲームや映像作品に使われる事例も出てきました。
今回は単なる紹介に留まらず、実プロダクションで使うことを強く意識した解説を行います。
宍倉 知樹
経歴:
幼少期にゲームやコンピューターに出会い、恋に落ちた謎の平成生まれ。
中学生の頃よりデモシーン(メガデモ)にハマり、現在ではTokyo Demo Festの運営を務めている。
最近は多趣味(プログラミング/音楽/映像/写真/自転車/バイク/車/経済 等々)
すぎて自己紹介が難しいと感じている自称ハイパーエンジニア。
今年4月よりイマジカデジタルスケープ入社し、
可視化関係の研究開発を行うデジタルリアリティラボに所属している。
http://digirea.com
Twitter : @FL1NE
Website : https://fl1ne.rtx1911.net
《講演者からのメッセージ》
自分がCGプログラマーになろうと思った理由の一つにデモシーンがあります。
無理だと思っていたことが目の前で実際に実現しているところ見ると、
驚きと共に自分もやって見たいと思うようになるかと思われます。
ぜひあなたもTokyo Demo Festで不可能を可能にする技術に触れて見てください。
佐々木 正樹
経歴:
1984年生まれ。
2006年から組み込み端末を中心にストレージ系のデバイスドライバのソフトウェア設計開発に携わる。
2015年から現在の職に就く。
最近は大型ディスプレイや特殊なデバイスで使われるGPUとCPUをフル回転させている。
TokyoDemoFestのサブオーガナイザーとしては2012年度から参加。
シンプルなのによく作りこまれたプログラムで描かれるグラフィックスが大好き。
@gyabo
《講演者からのメッセージ》
趣味でプログラムをたしなんでいたらデモシーンという聞きなれない言葉に出会いました。
そこは、プログラマやアーティストの率直な技術や思想が飛び交う世界です。
独特のコミュニティに合わせた遠慮ないリスペクトと、きれいなサウンドとアートワーク。
超絶技巧を凝らしつつ誰かを称賛し、それでいて俺すげーぜ的なアピール。
もちろん辛口な意見も飛び交います。そこにもリスペクトがあります。
デモを通じてコミュニケーションを取るようなそんな感覚。
不思議なデモシーンの世界の一端に触れてみてはいかがでしょうか。
Julien Guertault
経歴:
2004年よりプログラマーとして、フライトシミュレーションからビデオゲームまでの間、パソコン、モバイルやVRで働いていました。2015年より「スクウェア・エニックス株式会社 テクノロジー推進部」に入社し、グラフィックスエンジニアとしています。
または、2009年より64kBと物語に沿ってビジュアルの作品を作ってるCtrl-Alt-Testと言うグループでデモシーンに参加しています。
2011で日本付き次第、Tokyo Demo Festに入りました。
《講演者からのメッセージ》
とても面白そうなテクニカルとデザインの難題はいっぱいありますが、業界には経済的ではない問題も存在します。例えば、かなり小さいバイナリファイルの中ですごいエフェクトを作るに興味があまりないのです。しかしプログラマー、デザイナ、ミュージシャンはたまにその興味が合って、デモシーンで機会を取れます。そうやってみると、大きい学習になったり、仕事にも予期せぬ益するかも知れません。
小渕 豊
経歴:
2014年より音楽関係の友人の影響でDemosceneに興味を持ち、以来Tokyo Demo Festに毎年参加するようになる。2015年の初参加時に、GLSL Graphics Compoというシェーダ言語のみを用いて気軽に参加できるCompoに挑戦し優勝する。以来、シェーダを用いて生成されるグラフィックや音楽を特徴としたWebGL Demoを毎年持って参加している。2017年にはCombined Demo Compoで優勝。また、国際的なDemosceneの賞であるThe Meteoriks 2017のNew Talent部門にノミネートされる。
FMS_Cat - Shift
fms-cat.github.io/shift/dist
《講演者からのメッセージ》
Demosceneは高い技術力と芸術性の両方が求められるため、あらゆるコンピュータアートカルチャーの中でも最高峰だと考えています。あらゆる最適化技術やCGの知識を総動員し、見たものを興奮させるようなグラフィックスを構築することはとても大変でしょう。とは言っても、その中で使われるシェーダという技術のみを用いて絵を描くことはそれほど難しくなく、それだけで参加できてしまうTokyo Demo FestのGLSL Graphics CompoはDemosceneの世界の入り口として最適です。あなたもシェーダを書いてDemosceneの世界に入ってみませんか?
佐藤 大
経歴:
高校では美術デザインを専攻し、大学からゲームプログラミングを専攻。
半年間の大手ゲーム会社での勤務を経て、現在はクラスター株式会社にてテクニカルアーティストとして活動中。
《講演者からのメッセージ》
TokyoDemoFestは、4kb、レーザーポインティングデバイス、Amigaなどの制限の中で高いクオリティの作品を作るイベントでありつつ、非常に高い技術力を持ったエンジニアが多く集まる場でもあります。
イベントでの出会いから学ぶことも多いため、ぜひ一度、その空気に触れてみてください。
西川雅子
経歴:
通りがかりのデモパーティにて、めくるめく映像と音の世界に感動。
以来、天職だったはずの金融機関勤務を辞め、現在は技術者・研究者・アーチスト的なかたと別の世界をスムーズに繋げるお手伝い業をするに至ります。
創る方々の才能を間近でみれる至福・快感を、もっと他の世界にも広めたい、創る方々がストレスなく楽しんでお仕事できる環境をつくること。それが私のライフワークになりつつあります。
《講演者からのメッセージ》
お気軽にお声かけください。何か一緒に楽しみながらお役にたてるかもしれません。