Compute ShaderとPartially Resident Texture技術を活用することで、高効率な圧縮テクスチャをリアルタイムゲームで利用するテクニックを紹介します。JPEGに似た離散コサイン変換と可変長符号による圧縮で1/20前後の圧縮率を実現し、Compute Shaderにより少ない演算負荷でオンデマンドにメモリ上に展開します。また圧縮率と画質のトレードオフを細かく調整することも可能になります。これをPRT技術と組み合わせることで、コンソールゲーム機でギガバイトオーダーのテクスチャを少ないメモリフットプリントで利用することを可能にします。
講演者プロフィール
佐藤 仁
1999年会津大学大学院を一期生として卒業、株式会社ソニー木原研究所に入社しグラフィックスLSIと周辺技術の研究開発に携わってきました。2007年より現職に就き、PlayStation®3では主にCell/B.E.、PlayStation®4ではワンチップに統合されたCPU-GPUの最適化技術の開発を行なっています。
《講演者からのメッセージ》
かゆいところに手が届いていなかったテクスチャ圧縮を、PlayStation®4のCompute Shaderを活用することで柔軟かつ高効率なものに置き換えます。内容はちょっとマニアックかもしれませんが、GPU使いこなしの一助になればと思います。
井上 敬介
2001年よりCell/B.E.の開発を経て、PlayStation®3ではSPUランタイムシステム開発に、PlayStation®4ではシェーダコンパイラ業務の傍で非同期Computeシェーダの汎用化に携わっています。
《講演者からのメッセージ》
PlayStation®4の非同期Computeシェーダは意外と何でも動かせて、工夫次第で大きな効力を発揮します。是非色々試してみてください。