ユーザがスマートフォンでオンラインゲームを遊ぶ際の "多様なネットワーク環境" を理解できているだろうか?
モバイルブロードバンドの普及により、スマートフォンでリアルタイム通信を行うオンラインゲームを遊ぶ事は現実的なものとなった。
しかし、家庭用据置プラットフォームと同じ環境を想定して、リアルタイム通信を行なっていると、思わぬ "遅延の罠" に陥ってしまう。
このセッションでは、これまで家庭用プラットフォームで使用していたP2P通信ライブラリをスマートフォン向けに移植した際の検証、及び、ルータメーカ/キャリア各社から協力を得て行なったルータ/モバイル通信端末の検証結果を元に、「スマートフォン周辺の様々なネットワーク環境の遅延特性」について、実機を用いた実演を交えつつ、解説する。
講演者プロフィール
佐藤元彦
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
制作管理本部 制作技術部 技術支援課
スタッフ
2008年 株式会社コナミデジタルエンタテインメント入社。
オンラインゲームのネットワーク技術開発、特にNAT越えアルゴリズム、IPv4/v6デュアルスタックP2P通信ライブラリの開発を担当。
《講演者からのメッセージ》
スマートフォンに代表されるモバイル環境での通信は、近年、漠然と「高速」になった。
開発者の目からみて、これらの環境は一見、リアルタイムオンラインゲームをプレイするのにも問題のない、通信環境に見えるかもしれない。
しかし、実際のモバイル通信機器をとりまく環境とその影響を考慮をせず、漠然と見える「高速」な環境を鵜呑みにしてしまうと、対策をしていないオンラインゲームは思わぬ罠に陥ってしまう。
現在のモバイル機器で採用されている「高速」な LTE, WiMAXを初めとした通信環境に潜む罠とは何か?どういう実装をすればその罠を回避できるか?その答えはセッションで、お話しします。