昨年から協賛・ボランティアを募り、『繋がるWi-Fiネットワーク』を目指してCEDEC会場にネットワークを構築しています。昨年はアクセスポイントの設置位置の設計を行い、会期中に会場の電波強度測定を行って、発生した問題の原因の特定と改善を図りました。ですが、いくつかの原因が特定できなかった問題もありました。昨年の成果を基にさらなる『繋がるWi-Fiネットワーク』を目指すため、今年のテーマを『繋がりにくい原因を探れ』とします。
また、新しいチャレンジとして、iOSアプリ申請で必要となるNAT64+DNS64環境での動作確認が出来るように、会場にこの環境を用意します。
本セッションでは、今年のCEDEC-Netの構築から運用までを担当して頂くNOC(Network Operations Center)チームによりCEDEC-Netに関する技術的な解説/レビューを行い、CEDEC-Netの将来について議論します。
CEDEC-Netはネットワーク業界とエンタテインメント業界のネットワークオペレータが協力し合い、お互いのスキルアップを図るCEDECならではの参加型の取り組みで、本セッションはその総括を目的としたものです。
講演者プロフィール
佐藤 良
CEDEC 2015運営委員会
プログラムワーキンググループ エンジニアリング
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
1972年生まれ。
1997年 東京理科大学大学院工学研究科修了後、電機メーカーにて高可用性システムのSE、Bluetoothを用いた端末遠隔操作の研究、IPv6の社内導入に携わる。
2003年 入社。現在は、株式会社コナミデジタルエンタテインメントにて、オンラインゲームのネットワーク技術開発、特にNAT越えアルゴリズム、BitTorrentシステムの開発に従事。
《講演者からのメッセージ》
今年のCEDEC-NetではiOSのアプリ審査に必要となるNAT64+DNS64環境構築にチャレンジして、CEDEC参加者がその場でiOSアプリの動作を確認できるようにする予定です。
このようにCEDEC-Netではゲーム開発者やゲーム業界のネットワークプログラマ/オペレータの方々にイベントネットワーク構築でノウハウを学んで頂きたいのと、ゲーム業界とネットワーク業界の接点を作り、良い相互作用が生まれることを期待して企画しています。
疑問点などは今年のNOCチームにお尋ねいただいたり、CEDEC-Netで実現できそうなアイデアをお持ちでしたら、是非来年のNOCチームにご参加いただき、一緒に実現していきましょう。
CEDEC-Netは、CEDECらしく、皆さんがスキルアップできる場にしていきます。
川上 雄也
本業はインターネットマルチフィード株式会社にてインターネット・エクスチェンジ・サービス「JPNAP」のネットワークエンジニア兼ソフトウェアエンジニアとして従事。課外活動の一環としてAPRICOT APAN 2015、SDN Japan 2014、HTML5 Conference 2013、JANOG31等のカンファレンスで会場ネットワークを提供した経験を持つ。
日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG) 運営委員
Interop Tokyo 2015 ShowNet NOC
《講演者からのメッセージ》
会場ネットワークの提供には、オンラインゲームのユーザに対する「ラスト1ホップ」に必要な技術やノウハウが詰め込まれています。特にAppleの発表によりiOSアプリでのIPv6対応は急務となり、今年のCEDEC-NetではIPv6のネットワーク環境も提供する予定です。講演では日本のIPv6インターネット環境の現状も交えながらCEDEC-Netの紹介を行いたいと思います。
多田 義政
2008年 入社。入社以来エンタープライズのお客様を担当するSEとして大手メーカー、ISPなどを担当し、一昨年からゲーム業界をメインで担当。
ルータ、スイッチ、サーバ、セキュリティ、ワイヤレス、ユニファイドコラボレーションなどネットワークインフラ系の製品を幅広く携わっている。
《講演者からのメッセージ》
今年もCEDEC-Netでは無線LANの提供を行います。新たな試みとしてWiFiを利用した端末の位置情報について取得を考えていますので、当日はその結果についてお伝えします。