このセッションでは、立体音響のリアルタイムシミュレーションをGPUによる汎用計算機能 (GPGPU) を用いて行うテクニックや、そこで得られた知見についてお話しいたします。
DirectX11世代以降のGPUにはGPGPU用の「コンピュートシェーダ」が搭載され、加えて「PlayStation 4」や「Xbox One」といった次世代機はよりGPGPUに適したアーキテクチャになりました。
しかし、様々な用途に対してGPUを積極的に使っていく環境ができたにもかかわらず、その活用例はレンダリングに偏りがちです。
このセッションでは、GPGPUの基礎と並列演算のテクニック、そして立体音響再現の仕組みを紹介しながら、最終的にリアルタイム立体音響シミュレーションのシステムを作っていきます。
実際にGPGPUを使ってサウンド処理をしてみようと考えている方の開発の一助になれば幸いです。
講演者プロフィール
太田 篤志
2010年、東京農工大学大学院情報工学専攻 (博士前期課程) を修了、株式会社バンダイナムコゲームスに入社。
2012年、株式会社バンダイナムコスタジオに転籍。
入社後より内製マルチプラットフォーム描画ライブラリ「NUNG」および「NU3G」の開発に携わる。
2013年からはプロジェクトのサウンドプログラマや、サウンドの基礎技術研究を兼務。
《講師からのメッセージ》
中西 哲一
株式会社バンダイナムコスタジオ サウンド部所属。1996年(旧ナムコ)入社。エースコンバットシリーズのサウンドディレクターやリッジレーサーシリーズを中心に数多くのプロジェクトに携わってきました。サウンド開発に幅広く精通し、サウンドデザイナーとプログラマの橋渡し役を行うテクニカルなサウンドデザイナーとして活躍。社内サウンドフレームワーク「NUSOUND(エヌユーサウンド)」の開発ディレクター。CEDEC2014運営委員 サウンド分野主担当。IGDA Japan SIG-AUDIO副世話人。Twitter(nakany765)、 Facebook(facebook.com/nakany765)
《講師からのメッセージ》