かつてゲームという遊び部分はプログラムによって表現され、演出的な映像表現はプリレンダリングムービーに頼っていた時代がありました。しかし時代は流れ、現在では多くの演出的表現がプログラムによって為されています。
PS4、XBOX ONEといった次世代プラットフォームも登場し、ゲームの表現力が更に上のステージへと向かう中、「インタラクティブミックス」が担うエモーショナルな音の表現への重要性も高まっています。
このセッションでは、従来のゲーム制作でのオーディオ表現を、音楽/効果音の区別無く「デザイン」と「ミキシング」に分類し、今後ゲームプログラムの中で挑戦すべきオーディオのあり方を業界各社のクリエイターと共に議論します。
講演者プロフィール
瀧本 和也
1992年、東京のポスプロスタジオ業務に就き、放送、映画等のミキシングを経験後、1997年にカプコンに入社。
入社後はバイオシリーズ、モンスターハンターシリーズ等、カプコンのほぼ総てのタイトルに関わり、カットシーンのミキシング、楽曲のレコーディング、ミキシング等を担当。また、ゲーム音響制作現場のシグナルリファレンス策定や、現場環境の整備、ゲームの発音に関するミキシングの視点からのアイデアを制作者と議論し、クオリティアップの下支えを行っている。
・AES-UK 35th International Conference Audio for Games / Techniques for building virtual worlds
・AES-Tokyo 40th International AES Conference / Spatial Audio
・CEDEC2011 / 5年後のゲームオーディオの行方 ~エモーショナルなゲームオーディオの実現のために~
・CEDEC2012 / 適切な音量について考える~ゲームオーディオのラウドネス基準はどうあるべきか?~
・CEDEC2013 / ゲームオーディオのダイナミックレンジ表現はコントロール可能か 〜ラウドネスメーターを使った実践と提言〜
その他多数
矢島 友宏
1996年スクウェア(現スクウェア・エニックス)入社
開発部サウンドグループのマネジメントを行いつつサウンドディレクション、サウンドシステム設計、効果音作成も行う。
代表作はゼノギアス、ベイグラントストーリー、聖剣伝説4、FINAL FANTASY XI~XIII-2、LIGHTNING RETURNS : FINAL FANTASY XIII、ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン等
渡辺 量
2005年 ナムコ(現バンダイナムコスタジオ)入社
入社後40タイトル以上に関わり、ディレクション/楽曲制作/効果音制作/実装/MAなど
ゲームサウンドに関わる業務を幅広く担当する
「リッジレーサー」「エースコンバット」「アイドルマスター」「鉄拳」
「GOD EATER」「太鼓の達人」「Go Vacation」などのシリーズに参加
・最近関わったプロジェクト
PS3「アイドルマスター ワンフォーオール」エンディングテーマ「Destiny」作曲
CD「リッジレーサー 20th アニバーサリーリミックス」楽曲REMIX
Vita/PSP「GOD EATER2」MA、楽曲REMIX、SE等
書籍「ゲームはこうしてできている クリエイターの仕事と企画術」インタビュー取材掲載
牧野忠義
■牧野 忠義
「閃烈なる蒼光/ジンオウガ」をはじめとした『モンスターハンター』シリーズの楽曲を手掛ける傍ら、オーケストラコンサート『狩猟音楽祭2011』『 同2012』音楽監督や、モンスターハンターオフィシャルギターユニット『BlackLute』としても活動。
現在は『ドラゴンズドグマ』シリーズのシリーズコンポーザーとして、「Eternal Return」「死闘の果てに」「Coils of Light」等の代表的な楽曲を数多く作曲。
ブルガリアでの大規模オーケストラ収録を成功させるなど、楽曲制作以外でもその手腕を余すことなく発揮している。