タイトル開発の長期間化が進む中、一年未満の短いスパンでリリースを続けている「龍が如く」シリーズ。
これを実現するために、単なる人員の追加やリソースの使い回しだけではない創意工夫を行っています。
その秘密について、以下の三つの点を中心にプログラマーの立場から語ります。
・開発環境
-メンバー構成と組織、特にベテランの活用と若手の育成
-ボトルネックを見極めた上での機材やソフトウェアの導入
・技術
-開発用マルチプラットフォームライブラリ
-シェーダー運用とコンテントパイプライン
-PS3への最適化
・デバッグ
-龍が如くの基本的なデバッグ機能
-安定した開発を行うための、開発環境の保守
-膨大なゲームシステムを、いかに効率よくデバッグするか
講演者プロフィール
加来 徹也
1993年セガ入社。AM2研でバーチャファイターシリーズの開発に従事。その後、AM11研やアミューズメントヴィジョンでSPIKEOUTやF-ZERO AX/GX 等の開発を経て、CS1研で龍が如くシリーズに携わる。1ではバトル関連、2・見参・3でメインプログラマ。
《講師からのメッセージ》
同じメンバーで同じゲームを長期間開発していると、様々な恩恵が得られます。
今回はその中でも「早く開発するための工夫」について紹介し、開発の一助にでもなれたら幸いです。
厚 孝
1997年セガ・エンタープライゼス入社。DC「Hundred Sword」Xbox「Panzer Dragoon ORTA」チーフプログラマを経た後、複数のタイトルにてCPU/GPU最適化を行う。PS3版「龍が如く」シリーズでは、システムライブラリ層を担当する。
時枝 浩司
1976年生まれ、2001年セガ入社。「スーパーモンキーボール」、「F-ZERO AX/GX」の開発を経た後に、
2004年より「龍が如く」シリーズの開発に携わっている。
2010年発売の「龍が如く4 伝説を継ぐもの」ではメインプログラマを務めた。