バンダイナムコスタジオ「サウンドプログラマーチーム」は、ゲームサウンド実装をプロジェクトの外からサポートしながら、社内サウンドフレームワーク 「NUSOUND3.0」の開発を行っています。プロジェクトに負担をかけない容易な実装と高度なサウンド演出を目標とし、ハードの特性を生かしたマルチプラットフォーム化、プログラマーの手をわずらわせない演出手法、PC用プロファイリングツールによる「音の見える化」などを実現しました。 NUSOUND3.0採用タイトルの開発およびサポート事例から見えてきたゲームサウンド実装の問題点と解決策、そして、これからのあるべき姿を探ります。
講演者プロフィール
中西 哲一
株式会社バンダイナムコスタジオ サウンド部所属。1996年(旧ナムコ)入社。エースコンバット シリーズのサウンドディレクターやリッジレーサーシリーズを中心に数多くのプロジェクトに携わってきました。サウンド開発に幅広く精通し、サウンドデザイナーとプログラマの橋渡し役を行うテクニカルなサウンドデザイナーとして活躍。社内サウンドフレームワーク「NUSOUND(エヌユーサウンド)」の開発ディレクター。数多くの講演実績を持ち、CEDEC2012運営委員サウンド分野主担当も務める。Twitter(nakany765)、 Facebook(facebook.com/nakany765)
《講師からのメッセージ》
黒畑 喜弘
1998年ハードウェアエンジニアとしてナムコ入社。「蚊取り大作戦」(ナムコナンジャタウン)などのテーマパーク向けアトラクションに携わったのち、2001年にソフトウェアエンジニアに転向。「ミスタードリラードリルランド」「ドンキーコンガシリーズ」(GAMECUBE)、「パックピクス」(DS)、「リッジレーサーシリーズ」(PS3,Xbox360)などに関わりつつ、徐々に軸足をサウンド技術に移す。サウンド技術専門部署の設立に伴い、2006年からサウンド専任に。社内サウンドフレームワーク担当。
《講師からのメッセージ》
「音なんて鳴ってりゃいいじゃん」というビジュアル偏重の向きに対して、「いろんな演出を簡単に実装できるサウンドライブラリ作って見返してやる!!」と勝手に心に決めてから、はや数年。ゲーム機の世代が変わり、アセットは増え、プロジェクトも増え、 演出よりも効率化が求められる時代になり、それをなんとか両立させるべくやってきたつもりで、その成果のひとつが「NUSOUND3.0」です。これからのゲームサウンド実装はどの方向に進むべきなのか。サウンドに限らず、他の分野でも生かせるヒントがあるかもしれません。