「アナグラのうた」は、ゲームクリエイターのノウハウが注入されることによって、体験者の感覚に強く訴える科学技術の展示として好評を博すと同時に、エンターテインメント作品としても評価され、文化庁主催第15回メディア芸術祭において優秀賞を受賞するに至りました。この作品がどのような行程を経て作られていったか、未来館展示企画担当者、ゲーム作家、制作ディレクター、サウンドデザイナーが開示します。
講演者プロフィール
山下寿也
1976年生まれ。大阪府出身。東京大学文学部卒業。東京芸術大学大学院映像学科中退。2002 年、エウレカコンピューターの前身であるイーヘッドラインを立ち上げる。プログラマー。言語解析、映像解析などを得意とする。「アナグラのうた」では技術進行を担当。2012年ジャパンベンチャーアワード先端技術特別賞受賞。
《講師からのメッセージ》
島田卓也
1965年生まれ。独立系デザイン事務所でUIデザインやインタラクティブシステムの企画開発に携わった後、2001年から日本科学未来館の展示プランナーを務める。主な展示として『インターネット物理モデル』『相対性理論で走ろう』『アナグラのうた』がある。2012年よりフリーランス。
《講師からのメッセージ》
犬飼博士
1970年愛知県一宮市生まれ。映画監督山本政志に師事。格闘ゲームのプレイヤーを経てビデオゲーム開発に従事。コンシューマー機での代表作は「UFC(DC)」「WWE RAW(Xbox)」「Mr. SPLASH!(インディーズFC)」。2002年からeスポーツ専門事業を開始し、WCG,CPL,ESWCなどの世界大会の日本予選を主催。経済産業省のスポーツ産業のIT化に関する調査事業に委員として参加。2007年からエウレカコンピューターに合流し走り回ってプレイするゲーム「eスポーツグラ ウンド」を開発、サービス開始。本年NHK「コネクト」では「アナグラのうた」を中心にアーティストとしての一面が特集された。
《講師からのメッセージ》
「アナグラのうた」は今後ますます増えるであろうリアルとバーチャルの融合したコンテンツ制作の案件の実例です。
この開発のノウハウを1つの講演と、3日間のインタラクティブセッションでみなさんと共有いたします。
震災を含む6ヶ月の期間でいかに150平米の巨大なインタラクティブ空間を「建築」、「造作」、「ソフト開発」を行なって公開したのか、皆さんの質問にお答えしながらお話をしようと考えています。ぜひ、講演とインタラクティブセッションをあわせてご参加ください。みなさまのおこしをお待ちしております。
飯田和敏
ゲーム作家。コンピューターゲームの代表作は『アクアノートの休日』『太陽のしっぽ』『巨人のドシン』など。文芸作品をゲーム化する「ふいんき語り」などの著書がある。デジタルハリウッド大学教授。
《講師からのメッセージ》