ユニットテスト導入の技術的課題とその解決例

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日時:
2010年09月01日(水)13時30分〜14時30分
形式: セッション(60分)
受講スキル:
ユニットテストに関する一般的な知識。 ビルドシステムに関する知識、あるいは保守経験。
受講者が得られるであろう知見:
ユニットテストを導入するための技術的課題の認識とその解決方法。
セッションの内容

ゲーム業界ではユニットテストの導入は後れているといってもよいでしょう。
ゲーム開発においてもユニットテストが効果的である部分には積極的に導入していくべきです。
しかし、ユニットテストを導入している現場はまだかなり少ないと思われます。
その最大の理由は、ユニットテストを簡単に実行できる環境が構築されていない、ということでしょう。
そこで、ユニットテストに関する以下の各テーマについて論じたいと思います。


・ユニットテスト導入の技術的課題
他のソフトウェア業界でよく扱われている環境や言語におけるユニットテストに関する情報は
巷にあふれていますが、それをそのままゲーム開発に適用することは不可能です。
巷のユニットテスト導入に関する情報の前提環境とゲーム業界における一般的な環境との
違いを明らかにし、技術的課題を浮き彫りにします。
・開発に使用するプログラミング言語
・テストライブラリの選択
・テスト実行環境
・テストの自動化

・ユニットテスト実行環境の構築
弊社におけるユニットテスト実行環境導入事例を基に、
各技術的課題を解決する具体的な方法を述べます。
・テストライブラリを効果的に導入するためのストリームライブラリの実装
・ユニットテスト実行に不可欠なビルドシステムの実装
(弊社で使用しているオリジナルのビルドシステム「ABSGM」での実装例を紹介)

・プログラマに必要な知識と技術
ユニットテスト導入において、プログラマにはこれまでのゲーム開発では
必ずしも必要でなかった知識や技術が要求されます。
今後必要になると思われる知識も併せて紹介します。
・C++の例外に関する知識など

以上


講演資料

  • C10_P0209.pdf

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講演者プロフィール

益 弘和

益 弘和
所属 : Ubisoft Osaka 株式会社

ゲームに限らず、組み込み系、制御系、Web系など様々な分野のソフトウェア開発に携わる。
《講師からのメッセージ》

現在のゲーム開発に必要なスキルは非常に多岐にわたります。
そんな中私は、枯れた技術からまだ必須とはされないものの将来重要となるかもしれない技術に至るまで色々とつまみ食いばかりしています。
日本の(特に中小企業の)ゲームプログラマは前時代的な環境でひたすらコンテンツの実装に追われ続けるイメージがありますが、そんな状況を打破し、少しずつでも前に進むために快適な開発環境を構築することに関する情報を共有していきたいと思っています。
皆さんにもお持ちの情報を是非ご披露していただきたいです。