多くのゲーム開発企業で採用されている3DCGソフトウェアのMaya。その開発、販売元であるオートデスクのエンジニアとカプコン、セガ 、バンダイナムコスタジオのゲーム開発企業3社のテクニカル部門担当者が、腹を割ってお話します。
このパネルディスカッションではゲームパイプラインに必須となっているMayaに関して、エンジニアの知見を活かし、各社がMayaについて思う事、また様々なMayaのカスタム開発事例紹介や問題の解決手法について、技術的な内容を中心にご紹介します。Mayaがクラッシュした時の原因究明方法など各社とオートデスクがどのようにコミュニケーションしているのかを垣間見ることができます。
講演者プロフィール
塩尻 英樹(しおじり ひでき)

基盤技術研究開発部 基盤技術開発室に所属。 1998年カプコンに入社。各ゲームタイトルにアーティストとして携わり、その後アーティスト側のテクニカルサポートをしながら、SoftimageからMayaへの移行作業のマネジメントやMayaの内製ツールの社内共有基盤を整備運用などをし、現在は自身が立ち上げたDCCツール関連のツールプログラマーグループのリーダー兼マネージャーを務めながら、様々なプロジェクトのサポートにも携わる。
沼上 広志(ぬまかみ ひろし)

1995年ナムコ(当時)に入社。
当初はオフラインのレンダラーに興味があり、『鉄拳』シリーズなどのゲーム中のプリレンダー映像における、シェーダ、クロスシミュレータ、特殊エフェクトといった技術開発を中心に携わる。このときDCCツールを自分で使用したことで、アートのワークフローへの理解が深まる。
その後、Softimage|3DからMayaへの移行推進などを経て、ゲーム開発へシフト。
現在は各ゲームタイトルのアセットパイプライン構築や社内全体の開発環境向上を担うTECセクション(エンジニア寄りTA)のまとめ役。
麓 一博(ふもと かずひろ)

1998年セガに入社。ドリームキャストの起動時の映像、いくつかのゲームタイトルのアート業務を経て、現在の描画ライブラリ開発、サポート部門へ。
現在では複数のゲームタイトルをDCCツール、表現技術面やワークフローに至るまで開発/サポートするチームを管理する立場へ。
・CEDEC登壇経験 2008~2015年
・XSI6のラウンチセミナーや、SiggraphAsia2009でリアルタイムシェーダー勉強法のプレゼン
・ソフトバンク クリエイティブ:デジタルゲームの技術にてテクニカルアーティストに関するインタビュー、「ゲームクリエイターが知るべき97のこと」TAについて寄稿など
・CEDEC2015~2020 運営委員会のプログラムWGビジュアルアーツ主担当
・TA Bootcampではセッションコーディネートを担当
築島 智之(つきしま ともゆき)

学生の頃に今は懐かしい O2 や Indigo2 で琴の音色を聞きながら Maya を学んだ後、2002 年から 10 年間ゲーム制作に携わりました。 2012 年秋からはオートデスクのソフトウェアエンジニアとして、ゲーム業界全体のバックアップを行っていきます。 モデリングからアニメーション、レンダリング、カットシーン等様々なアートワーク作成及びテクニカルアーティストとしてMel、Python、API を使用したツール製作まで幅広く開発に関わってきました。コラムの内容も実践的なものからネタ的なものまで色々取り揃え、特にテクニカルアーティスト向けの情報を増やしていきたいと思っています。