近年、物理ベースマテリアルはリアルタイムレンダリングかオフラインレンダリングかに関わらずデファクトスタンダードになってきています。しかしながら、物理ベースの制約を満たしつつ実用的な実装に落とし込むことはまだまだ難しい所もあります。本セッションではオフラインレンダラーで用いられる薄膜干渉、Sheen、レイヤー構造等を含む複合的なマテリアルモデルについて解説し、それがオフラインレンダラーであるRadeon ProRenderにどのように実装されているかを紹介します。また、こうした複雑なマテリアルモデルにおけるエネルギー保存性や相反性についても議論していきます。
講演者プロフィール
江藤 健汰
令和4年3月東京工業大学大学院情報理工学院数理計算科学系数理計算科学コース修士課程修了。令和4年4月より現職。オフラインレンダラーRadeon ProRender, リアルタイムレンダリングフレームワークCapsaicinの開発やレイトレーシングを用いたレンダリング技術の研究開発に従事。レンダリング技術全般に興味を持つ。
《講演者からのメッセージ》
出来るだけ分かりやすい説明になるように心がけたいと思います。本講演によって受講者が何らかの知見を得られたら嬉しく思います。
德吉 雄介
平成19年3月信州大学大学院工学系研究科システム開発工学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。株式会社日立製作所システム開発研究所(研究員)、株式会社スクウェア・エニックス(シニアリサーチャー)、Intel Corporation (Research Scientist)を経て、令和2年9月より現職。グローバルイルミネーションを中心にレンダリング技術に興味を持つ。
《講演者からのメッセージ》
辛口にしてますができるだけ簡単に説明できるようにしたいと思います。