運営型モバイルゲームは致命的な不具合がなくても、そこに「おもしろさ」がなければ長期的な運営は困難を極めます。
しかしながら、運営型モバイルゲームはテスト実行コストが増加し続ける傾向にあり、「おもしろさ」のテストに時間を
かけることが難しくなっています。
テスト自動化はテスト実行コストを下げるための有効な手段の一つとされていますが、そこには様々な課題が存在します。
本講演では、ゲームに特化した自動テストフレームワークである Airtest を AWS Device Farm 上で動作させることで
クラウド完結にした、自動テストシステムをご紹介します。
システムを実現する過程で遭遇した課題とその解決策をご紹介するので、テスト自動化の導入をご検討されている方、
オンプレミスの端末管理に苦労されている方の力になれればと思います。
さらに、『ロマンシング サガ リ・ユニバース』に自動テストシステムを適用した事例もお話しします。
講演資料
- CEDEC2023_『ロマンシング サガ リ・ユニバース』に適用したクラウド完結型のモバイルゲーム自動テストシステム完成までの軌跡.pdf
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講演者プロフィール
山﨑 友貴
2015年にアカツキへ新卒入社。クライアントエンジニアとしてIPタイトルのゲーム開発に携わる。2017年よりクライアントエンジニアのリーダーを務め、コアロジックの開発やチームマネジメントに従事。現在はQA自動化を行うためのQA Engineering組織をアカツキゲームスで立ち上げ、QAエンジニアとしてQA領域の課題解決を行っている。
《講演者からのメッセージ》
長期に運営されているゲームの品質を保ち続けることは本当に難しいことだと思っています。増え続けるテスト実行コストに悩まれている方も多いのではないでしょうか?
その解決策として私たちは Airtest や AWS Device Farm を用いたクラウド環境での自動テストを試みましたが、楽に実行できる環境を整えるのに大変苦労しました。モバイルゲームの自動テストは事例が少ないため、同じ課題に直面している方々の助けになれればと思っています!そして、モバイルゲームの自動テスト事例がもっと増えていくことを願っています。ぜひご参加ください!
氏平 誠司
津山高専卒業。2018年に株式会社アカツキ入社。
現在は株式会社アカツキゲームスのSREとして、モバイルゲームの運用性の向上や各種自動化に取り組んでいる。
《講演者からのメッセージ》
運用型モバイルゲームは運用する期間が長くなっていくほど、機能やコンテンツに対する検証工数が増えていきます。
今回は検証にスケーラビリティをもたせられるように自動テストのシステム開発に取り組みました。
また、運用後にシステム導入に至ったので、その知見も紹介できればと思います。