ゲーム業界におけるリアルタイム通信プロトコルの最適な選択肢を探るラウンドテーブル

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日時:
2023年08月23日(水)13時30分〜14時30分
形式: ラウンドテーブル(60分)
受講スキル:
・プロトコル(特にリアルタイム通信)に関する基本的な知識および実装・運用経験 ・ゲームにおけるリアルタイム通信の基本的な知識および実装・運用経験
受講者が得られるであろう知見:
ゲームのリアルタイム通信プロトコルに関連する以下の情報。 ・各種プロトコルの特性と活用方法 ・プロトコルの具体的な適用事例やバッドノウハウ ・ゲームの種類ごとに適したプロトコルとそのユースケースのまとめ ・業界全体でリアルタイム通信の品質向上に向けた取り組みと知見の共有
セッションの内容

ゲーム業界のリアルタイム通信においては、長らくUDPや独自拡張されたプロトコルが中心的な役割を果たしてきました。
しかし、近年のゲームのリアルタイム通信は複雑化の一途を辿っており、更に無線ネットワークの普及に伴い新たな課題も現れています。
そんな状況下で、2021年5月には新たなトランスポート層のプロトコルであるQUICが標準化されました。
QUICは主にWeb業界が中心となって策定された、通信の安定と高速化を両立させるプロトコルです。
QUICには既に多くの拡張が提案されており、その中にはゲーム向けのものも含まれています。
しかしこのような情勢にも関わらず、ゲームのリアルタイム通信に適したプロトコルについてのオープンな議論はまだ十分に行われていないと感じています。
当ラウンドテーブルでは、ゲームのリアルタイム通信で使用されるプロトコルについて情報交換を行い、業界全体でリアルタイム通信の品質向上を目指すことを目的としています。

当講演での"プロトコル"とは以下のものを指します。
・TCPやUDP、QUICのようなRFCが策定された標準プロトコル
・QUIC Datagramのような標準の拡張プロトコル
・RUDPのような準標準(draft止まりの)プロトコル
・gRPCのようなオープンではあるものの標準ではないプロトコル
・各社で独自拡張を行っているプロトコル

# 事前議題の募集について
以下の分類別に事前にGoogle Formにて議題を募集し、当日はそれらに沿って議論を進めます。
1. ベストプラクティス
2. バッドノウハウ・トラブル事例
3. 技術トレンド
4. セキュリティ
議題の詳細の確認及び回答については https://forms.gle/6MSZnhu5StuxKNJ98 よりお願い致します。
募集の締め切りは講演の一週間前を予定しています。

# 議題・議事録の公開について
事前に頂いた課題及び当日の議事録は後日CEDEC Digital Libraryにて公開します。


講演資料

  • ゲーム業界におけるリアルタイム通信プロトコルの最適な選択肢を探るラウンドテーブル.zip

※資料のダウンロードにはログインが必要です。


講演者プロフィール

竹原 涼

竹原 涼
所属 : 個人

ネットワークプロトコルの分野で、情報発信や技術同人誌の作成、HTTP/3通信用の実験的なUnityアセット開発を主に個人として活動しています。

【著書(技術同人誌)】
ゼロからはじめる3Dオーディオ入門 (2019)
『くいっく』 HTTP/3 編 (2019)
『くいっく』 DATAGRAM 編 (2020)
『くいっく』 HTTP/3 編 RFC対応版(2022)

【登壇歴】
CEDEC 2020 技術同人作家になろう ~働き方改革時代におけるエンジニアのレベルアップの一例~

《講演者からのメッセージ》
ゲームにおけるリアルタイム通信は長らく各社がUDPの独自拡張に注力してきた為、標準化から少し距離があるように感じています。
しかしながら、近年ではゲーム以外でもリアルタイム通信の需要が増えてきており、QUICのような新技術の出現によって我々ゲーム業界も標準プロトコルの情報を日々把握し、追従しなければならない状況に迫られています。
そこで、当ラウンドテーブルをきっかけに情報共有の場を構築し、ゲームのリアルタイム通信に最適なプロトコルを皆で探求し、共に理解を深めていければと思います。

後藤ゆき

後藤ゆき
所属 : 個人

趣味でプロトコルの標準化を行っています。プロトコルの実利用と標準化のよりよい関係を目指して活動中。

【著書】
『よくわかるHTTP/2の教科書』
『WEB+DB PRESS Vol.123 特集 HTTP/3入門』

《講演者からのメッセージ》
新しいプロトコルを実インターネットで利用すると様々な課題がみつかることがあります。しかしそれらの課題は特定の機器やネットワーク環境に依存し、問題を理解するのですら用意ではありません。

そのため、実際に新しいプロトコルを使っていくために皆で議論していければと思います。