FINAL FANTASY XVIでは12時間を超えるカットシーンを制作する必要がありました。また、多くのセクションが相互にやり取りをすることも必須だったので、情報を統合管理するツールが必要でした。そこで社内で知見のあった、Autodeskのプロジェクト管理ツール、ShotGrid(ショットグリッド)を採用しました。ShotGridは柔軟性が高く、純正の機能で補えない部分については独自に開発をすることができます。今回はShotGrid APIを利用してトリガーシステムとメールシステムを開発しました。
このセッションでは本プロジェクトにおけるShotGridでの運用方法、ShotGrid APIを使った開発手法と運用する上で起こった問題の解決方法について共有します。
講演者プロフィール
岩渕 栄太郎
システムエンジニア、アニメ制作の経験の後、2013年にスクウェア・エニックスにテクニカルアーティストとして入社 、
Luminous Studioの開発に携わり、FINAL FANTASY XVの開発に参加。
その後、テクノロジー推進部でワークフローユニットリードとして、フェイシャル関連の研究開発に携わる。
2020年よりFINAL FANTASY XVIのカットシーンテックリーダーとして、カットシーン制作のためのワークフロー/パイプラインの開発に携わる。
講演
・CEDEC2016 多文化のテクニカルアーティストチームの力の発揮の仕方
・CEDEC2017 リアルな表情を生み出すテクスチャ表現と、豊かなアニメーションを生み出すFACSを使用したリギング
・SIGGRAPH 2016 Talk: Character Workflow of Final Fantasy XV
・SIGGRAPH 2016 Talk: Environment Workflow of Final Fantasy XV
《講演者からのメッセージ》
FINAL FANTASY XVIのカットシーン制作をする上で直面した問題と解決方法について紹介します。
数が多いので時間の限りの紹介になりますが、ゲーム内のカットシーン制作のノウハウを公開しているセッションはあまり多くないので、この知見を日々の制作に活かしていただければと思います。
柴木 隆宏
2020年スクウェア・エニックス入社。
システムソフトウェア開発エンジニア、ソーシャルゲーム開発エンジニア、テクニカルゲームデザイナーなどを経験の後、テクニカルアーティストとして入社。
FINAL FANTASY XVIのカットシーンテックチームにて、Shotgrid関連を始めツール開発や運用フローの確立などに従事。
《講演者からのメッセージ》
FINAL FANTASY XVIのカットシーン製作に於ける、Shotgridの活用事例についてご紹介させていただきます。
Shotgrid APIやイベントデーモンを活用したサーバーシステムを構築/運用し、製作フローの効率化を図りました。
皆様の今後のカットシーン製作の一助となれば幸いです。