2023年3月にテキサス州オースティンで音楽とテクノロジーの祭典 SXSW2023が開催され、電通グループは「Unnamed Sensations(まだ名もなき新しい感覚)」をコンセプトとした感覚を拡張する新しい体験装置を出展しました。その中から「Hugtics」と「Phantom Snack」についてご紹介します。
Hugticsは、自分で自分を抱きしめる、ベスト型ハグ体験テクノロジーです。体験者が人工筋肉を編み込んだベストを着用して人型センサーをハグすると、自分のハグの感触がリアルタイムで自分の身体へフィードバックされます。さらに、脳波の変化が表示されることで、メンタルへの影響も可視化されます。また、このハグそのものを記録し、離れた場所に届けたり、大切な人とのハグを再生したりすることも可能です。
Phantom Snackは、何も食べていないのに食べているような感覚が味わえる、新しい咀嚼体験システムです。
口の中に何も入れずに食べ物を咀嚼するような動作をすると、顔の画像認識で検出した顎の動きに合わせて、骨伝導イヤフォンからサクサクという咀嚼音と振動がフィードバック。さらに映像やアロマディフューザーを連動させることで、まるで本当にスナックを食べているような咀嚼体験が得られます。カロリー消費を抑えるサステナブルで全く新しい食体験エンターテイメントであり、また、超高齢社会での心身の健康維持にも貢献できる可能性があります。
いずれも、視覚や聴覚だけではない感覚に新しい発見をもたらす作品で、今後の展望などについてもお話しします。
講演者プロフィール
和泉 興
1997年電通入社以来、コピーライター、CMプランナーとして、自動車、食品、化粧品等幅広くクリエーティブ制作業務に携わる。電通デジタルAIクリエーティブ開発グループGMを経て、現在は1CRP局デジタルクリエーティブ1部GM。テクノロジストとしてはソフト/ハードのプロトタイピングからサービス開発までの知見があり、コミュニケーションロボットや広告の自動生成システムの開発も担当。受賞にカンヌ国際広告フェスティバル銅賞、ACCマーケティングエフェクティブネス賞など。
《講演者からのメッセージ》
新しい感覚や刺激について、情報交換させていただければと思います。よろしくお願いします。
大瀧 篤
大学院までAI研究と小型衛生開発に取組む。入社後はイベント・PRのプランニング・プロデュースを経験の後、社内試験を経てクリエーティブ職に。現在は「リアル体験×テクノロジー」のクリエーティブを武器にR&Dや企業・国家事業のソリューションに関わる。インタラクティブな空間開発、国際イベントのLIVEパフォーマンス演出、ロボットや楽器・スポーツ開発など多岐に渡り活動中。世界三大広告賞のCannes Lions、ONE SHOW、CLIOをはじめ、文化庁メディア芸術祭など国内外で受賞多数。著書に『クリ活2-クリエイターの就活本:デジタルクリエイティブ編』。世界ゆるスポーツ協会 理事/スポーツクリエイター。
《講演者からのメッセージ》
「Hugtics」はオープンプロジェクトですので、多様なパートナーの皆さまと新チャレンジをしたいと考えています。特にゲーム業界のみなさまとの親和性は、非常に高いと感じています。
少しでもご興味持っていただけましたら、ぜひご聴講・ご連絡お待ちしております。また、電通からの2チームは共にインタラクティブセッションでブースも出しています。
ぜひそちらにも、実際に体験しに来ていただけますと幸いです。
濱野 隆
<講演者プロフィール>
1991年 コナミ工業入社(現コナミデジタルエンタテインメント)
2017年 タイトー入社
30年に渡り、業務用ビデオゲーム、メダルゲーム、プライズマシン、家庭用ゲーム、モバイルゲームの企画開発およびプロデュースに従事する。
代表作)ビートマニア、サイクロンフィーバー、クイズマジックアカデミーシリーズ、オトメディウス、ラブプラスEVERY、おまつりクエストひっぱれQ、テトテコネクト、星のドラゴンクエスト キングスプラッシュ、SPACECUBEなど
現在は、新たな新業態の企画開発に従事。
・CEDEC登壇 2008年
これぞ業務用
アーケードのネットワーク技術
・CEDEC2020 アドバイザリーボード
・CEDEC2021 インタラクティブWG主担当
・CEDEC登壇 2021年
”不可能を可能に” 「動くガンダム」実現までのプロダクションノート(後編)
《講演者からのメッセージ》
このセッションでCEDEC運営委員としてモデレータを務めることになりました。宜しくお願い致します。
SXSWのお話しや電通様のユニークなプロダクトを皆様に紹介できるのを楽しみにしています。
皆さん是非とも会場でオンラインでご視聴ください。