光の反射をシミュレートするには、非常に高い計算コストが要求されます。特にモバイルなどのローエンドプラットフォームでは、大域照明のリアルタイム更新を取り入れることは容易ではありません。
「Enlighten」は、事前計算を活用することにより、処理負荷面での影響を最小限に抑えながら、インゲームで動的に変化するライティング環境に対して高品質な間接光表現をさまざまなプラットフォームで実現することが可能です。
本セッションでは、既存のソリューションと比較して「Enlighten」にどのような特長があり、どういった場面で活躍できるのかをお話しいたします。特に今回は、Unreal Engine 5のLumenとの見た目やパフォーマンスの比較検証を行ってきましたので、それらの結果についても詳しく解説する予定です。
講演者プロフィール
蘇 紹華
北京生まれ。2014年に来日、二年の院生活を経て2016年シリコンスタジオに新卒入社。モバイルゲーム、モバイルOpenCLなどのプロジェクトの開発に携わったのち、2018年にEnlightenチームに合流。現在はEnlightenの開発及びカスタマーサポートに携わる。
《講演者からのメッセージ》
近年、UE5のLumenのクオリティに驚かされてばかりですが、そのハイクオリティの代償はもちろんランタイムコストにあります。Enlightenは、長年にわたってGIソリューションとしてランタイムコストを常に第一と考え、ローエンドのモバイルでもサクサク動くようになりました。本セッションでは、このベクトルが違う2つのGIソリューションを比べてみます。なるべく画像を使ってわかりやすく説明しますので、ご興味のある方は是非ご視聴ください。