コロナ禍で人々の価値観や生活習慣が大きく変化する中で、大和ハウス工業株式会社、株式会社ノイズ、株式会社バンダイナムコ研究所は「未来の暮らし」について検討を開始。家で過ごす時間が長くなる中、巣ごもりの閉塞感を軽減しながら、暮らしをより楽しくするために、デジタル技術により一瞬で空間イメージを変えることができる「XR技術」に着目。「少し先の未来の暮らし」を具現化するために、2020年12月に「XR HOUSE 北品川長屋1930」建設プロジェクトを立ち上げました。1年半にわたる検討と開発を経て2022年6月3日(金)より3か月間、建物とデジタル技術を組み合わせることで創出される新しい価値を検証する共同実証実験を行いました。具体的には、日常とバーチャルの垣根を低くする「インターフェース」に着目。古民家内の和室にある「襖」「障子」「畳」に、ゲームや遊びとは異なる日常生活に浸透するようなデジタルな表現を加えました。来場者の滞在時間は平均1時間30分を超え、これまでのゲーム開発では得られなかった「日常におけるエンターテインメントの効用」に関して驚くべきフィードバックを得ることが出来ましたので皆様にご紹介します。
本セッションは、CEDEC2020で発表しました、「現実空間をレベルデザインする。建築・都市領域と共創することで「新しいアソビ体験を生み出す手法」とゲーム開発者の新たな領域と役割について」の続編的な扱いとなります。可能でしたらCEDILでご確認いただけますとより興味深いセッションになるかと思います。よろしくお願いいたします。
https://cedec.cesa.or.jp/2020/session/detail/s5e838ebadae93.html
講演者プロフィール
本山 博文
2019年4月1日に設立されました株式会社バンダイナムコ研究所に在籍しています。
GDCA(北米ゲーム開発者会議)会員。XR HOUSEではディレクターを担当しています。
近年の主な業績としてSIGGRAPH ASIA 2018にて"The player is the star” - Futuristic vision for Mixed Reality WorldがVR/AR award VR/AR technology, Content award 2nd placeを受賞。
登壇実績は、
- VRST 2018 Opening Keynote - The Impact of VR on Entertainment
- GDC 2018 VRDC ”Pac-Man HoloLens: Developing a Mixed Reality Game for a Broad Audience”
- SIGGRAPH ASIA 2018 course "From Video Game to Digital Playground."
https://www.slideshare.net/hirofumimotoyama
- CEDECでは、2009年、2014年、2016年、2018年、2019年、2020年、2021年と登壇しています。(8回目)
《講演者からのメッセージ》
本セッションは、CEDEC2020で紹介した建築家、豊田啓介様との共創の結果として期間限定で検証した「XR HOUSE 北品川長屋1930」について報告いたします。開発や検証を通して得た知見を紹介し未来への妄想を掻き立てる刺激的なセッションにしたいと思っております。ご参加、よろしくお願いいたします。
倉持 啓伍
2009年 株式会社バンダイナムコゲームス (現バンダイナムコスタジオ) 入社。
コンシューマ/アーケード/モバイル/VRコンテンツなどのタイトル開発に携わる。
XRHOUSEのサウンドディレクターを担当。
《講演者からのメッセージ》
XRHOUSEでは「音を使って空間に機能を持たせること」をコンセプトに空間音響の設計を行いました。
「日々の生活を少し豊かにするサウンドデザイン」を試みた事例としてお話しさせていただきます。