「Magic Leap」「Nreal Light」の国内での一般発売、「HoloLens2」開発版の一般発売など、MRグラス(Mixed Reality/複合現実)の国内展開が本格的になってきた。
また、「リアル謎解きゲーム」「マーダーミステリー」のようなリアルな世界・オンライン上での参加型ゲームの需要も大きくなってきている。
現実世界と仮想世界をMIXさせたこのMRという技術、そして両手が自由に使うことができるMRグラスの一般化はプレイヤー自身が主人公となった現実世界での物語体験・エンターテインメントを提供するのに親和性が高く、没入感を高めるための強力な技術となりうる。
世界初のXR謎解きと銘打った「code name:WIZARD」は、EP0のプロトタイプ版を経て、東京タワー等にて提供されたロケーションベースの「魔法体験」エンターテインメントである。コア体験はMagic Leapを使ったMR上でのインタラクティブな「魔法体験」でありつつも、現実でのSNSやARを絡めた接点を始め、徐々に物語に入り込む工夫に挑戦することで、「本当に魔法使いになれた・もっと成長したい」という物語への没入感・体感の向上を意識して制作された。
本セッションでは、MRパート及びそこへ繋げる物語体験の具体的な開発・設計手法を紹介し、さらにXR活用の展望、課題を取り上げることで、没入感の高いユーザー参加型エンターテインメント・ゲームについて考えるきっかけとしたい。
講演者プロフィール
池田奈美
株式会社カクシン XR事業部 事業責任者
大手芸能プロダクション・ゲーム会社で企画・デジタルマーケティングを担当。
その後大手総合広告代理店にてアカウントプロデューサーとしてクライアント企業のデジタルマーケティング支援に従事後、AR×エンタメに特化した事業立ち上げに従事、アーティストや大手IPとのARを活用したイベント・プロモーションを企画プロデュース。
《講演者からのメッセージ》
VRゲーム、ARを使ったゲームは世界でも増えてきていますが、MRを使った体験型コンテンツの事例は
まだまだ少ない状態です。
Appleグラスの登場や開発ツールの充実により今後一気に注目されるであろうこの領域について、
弊社事例も参考にしていただき、今後広がっていく一助となれば幸いです。
佐々木淳一
2007年より都内CGスタジオにて、3D映像、プロジェクションマッピング、VRなど
先端的なデジタル技術を用いたデザイン表現を手がける。
現在は、XRを中心としたクリエィティブディレクションを担当。
人々の体験を主軸に様々な分野の枠を超えた演出やプロトタイピングを行なっている。
《講演者からのメッセージ》
先進的なエンタメXRプロダクトとして2020年サービスインしたcodename: WIZARD
の開発や運営で得られた知見についてお話しできたらと思います。
同じようにXR系開発をされる方々の参考になれば幸いです。
石黒晴也
iOS・Androidネイティブアプリ開発、AR/MR/VR やプロジェクション技術を用いたR&D などを経て、
code name: WIZARD ではメインのエンジニアとしてシステム全般や魔法の挙動の企画・設計から実装・演出を担当。
過去に、Magic Leap Meetup vol.2 in Japan(2020), Magic Leap Meetup vol.3 in Japan(2021) に登壇。
《講演者からのメッセージ》
code name: WIZARD は世界を代表する先進デバイスの1つであるMagic Leap を使ったXR謎解きエンターテインメントです。
プレイヤーに映画のような魔法体験をしてもらうためのインタラクションとシステム作成の創意工夫と作り込みについて、
技術的な観点を交えながらお話しできればと思っております。