実録イマーシブオーディオで実現する臨場感とは?

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日時:
2021年08月25日(水)13時30分〜14時30分
形式: レギュラーセッション(60分)
受講スキル:
・ゲームサウンド開発に携わる方 ・3Dオーディオに興味のある方
受講者が得られるであろう知見:
・ゲームオーディオに応用できるプロオーディオの技術や知識
セッションの内容

「臨場感とは何か?」国内のイマーシブサラウンドの第一人者であり、イマーシブオーディオ研究家である入交英雄氏をお迎えして、私たちが行なっている環境音の実装について、3Dオーディオの応用についての一般的な解説や、入交氏のこれまでの収録経験や研究の中からより良い表現を行うために有効な手法を示して頂きます。講演の中では収録した音の試聴や、私たちがゲームオーディオを制作していくうえで押さえておくべき用語解説などもあり、ゲームサウンドをより臨場感のある音にするための技術や知識について知ることができます。

※バイノーラル再生を用いたコンテンツを含みますので、イヤフォン・ヘッドフォンを、ぜひご準備ください。


講演資料

  • CEDEC2021_招待セッションスライド_CeDIL用_Fix.pdf

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講演者プロフィール

入交 英雄

入交 英雄
所属 : 株式会社WOWOW
部署 : 技術局
役職 : エグゼクティブ・クリエイター

1979年九州芸術工科大学音響設計学卒業、1981年同大学院情報伝達専攻修了。2013年九州大学芸術工学専攻で博士(芸術工学)を取得。1981年(株)毎日放送入社。映像技術部門、音声技術部門、ホール技術部門、ポスプロ部門、マスター部門を歴任。2020年より(株)WOWOWエグゼクティブ・クリエイターに就任。
1987年、放送業界初となる高校野球のサラウンド放送のプロジェクトを推進。2005年より放送のラウドネス問題研究とARIB委員、民放連委員を通じて規格化に尽力。またその成果としてアナログ(針)式ラウドネスメータを開発しヤマキ電気より製品化。
学生時代より録音活動を行い、特に4ch録音や空間音響について探求を重ね、1978年にはダブルORTF(=IRTクロス)による収録を試みていた。現在では3Dオーディオ録音の技術開発や、制作・普及活動を行うと共に、サービス化について試行錯誤を重ねている。
また、個人的にも入間次朗の名前で音楽制作活動を行っており、花園高校ラグビーのオープニングテーマや、ゲームのディープダンジョン、ロードス島戦記などの音楽を担当した。

《講演者からのメッセージ》
イマーシブオーディオの収録は、はっきり言って敷居は高くないです。サラウンド収録にマイク2本を足すだけでもその臨場感に感動するでしょう。しかし、次のステージに行くには様々な経験値が必要です。ビギナーズラックで第1ステージのボスキャラを倒せても、次のステージは確実に難度が上がります。
ステレオ録音は感覚的なものだけでも腕を磨けますが、自由度が格段に増えた3Dオーディオ収録では音響心理の知識や理論考察する能力が習熟のスピードを速めます。本日の講義が、受講の皆様が奮起するきっかけとなれば幸いです。本講義は攻略本ではありません。現実の世界では皆様が一つ一つ攻略していく必要があります。頑張ってください。

岸 智也

岸 智也
所属 : 株式会社カプコン
部署 : サウンドプロダクション室
役職 : 室長

株式会社カプコン サウンドプロダクション室 室長。2001年、カプコンにサウンドデザイナーとして入社後、サウンドディレクターとして『ロストプラネット』シリーズや『ドラゴンズドグマ』等に従事したのち、2012年よりマネジメント業務に移行。タイトル開発や研究開発業務に取り組み、CEDECはじめ、GDC、AES、音響学会等、国内外で登壇を行う。CEDEC運営委員会 アドバイザリーボード。

《講演者からのメッセージ》
本セッションでは運営委員会 アドバイザリーボードとしてモデレータを努めさせていただきます。聴講者視点から司会進行できればと思っております。よろしくお願いいたします。