ユークスは、ARライブシステム「ALiS ZERO」での多くのライブを実施してきましたが、この取り組みの中で私達がライブで大切にしてきたことの1つが、観客の皆様に一期一会の感動をご提供していくことでした。
その実現のため、実在するパフォーマーのライブと遜色のない品質、そしてARのパフォーマーがまさにそこにいるという存在感を作り上げることに注力してきました。
本セッションでは、これまでALiS ZEROで取り組んできた映像表現や演出、遠隔ライブを低遅延で実現するシステム、冗長化などについてご説明します。また、コロナ過での配信ライブへの取り組みについてもご紹介します。
講演者プロフィール
平野 晶麗
コンシュマーゲームのリードプログラマやR&Dを経て、ライブシステムの開発に従事。
ライブシステムのほぼ全ての開発に関わり、映像・Mocap・オーディオ・通信などから、DCC用のツール開発も含めたパイプラインまで幅広く担当。また、ライブで使用するアプリの開発では、サーバーのバックエンド、クラウドやBIの導入などにも携わる。
《講演者からのメッセージ》
ゲームの技術はリアルタイム性の面でライブと相性がよく、そこに会場の一体感というゲームでは体験できない興奮が組み合わさることで、新しいエンターテイメントが生まれる可能性を感じ続けてきました。
今はコロナ過で会場でのライブの実施が厳しい状況が続いており、少しでも早く収束することを願ってやみませんが、いつかは再びライブができるようになり、この新しい可能性であるARライブがエンターテイメントの1つとして定着して、ゲームのように長く愛される文化にしていきたい思いがあります。
本セッションでは、これまで私たちが経験してきたリアルとバーチャルが融合することで生まれる体験とノウハウを少しでも共有できればと思っています。また、ライブだけでなく、VTuberにも生かせる知見もあるかと思いますので、そうした業務に携わる方々のヒントにもなれば幸いです。