7周年を迎えたスマートフォン向けゲーム『メルクストーリア - 癒術士と鐘の音色 -』において、2021年3月にリアルタイム通信技術を用いた新機能をリリースしました。
これまでポーリングで実現していたユーザー間のデータ同期に対して、ユーザー体験の改善や新しい遊びの追加を目的にリアルタイム通信技術の導入を計画し、約1年ほどの開発期間を経て、ノーメンテナンス・ノートラブルでリリースに成功しました。
本セッションでは、『メルクストーリア』におけるリアルタイム通信環境の開発や運用で得られた知見として、
・リアルタイム通信技術の導入に至った経緯について
・MagicOnion、Kubernetes、Agonesなどの技術を活用したリアルタイム通信環境のアーキテクチャについて
・既存サーバー(Ruby on Rails / オンプレミス)と新規リアルタイムサーバー(.NET / クラウド)のハイブリッド環境について
・ノーメンテナンスを前提としたデプロイやKubernetesバージョンアップの戦略について
・負荷試験の方法と発生した問題点や対策について
・リリース後の運用で見えた課題と対策について
などを紹介させていただきます。
講演者プロフィール
岸本 直也
2019年にHappy Elements株式会社に入社し、メルクストーリアグループにてエンジニアとしてクライアントやサーバーの開発・運用を担当しつつ、社内ライブラリの開発などの横断的な業務も行っています。
《講演者からのメッセージ》
.NET(MagicOnion/gRPC)を用いたサーバーサイドC#をはじめ、KubernetesやAgonesと言ったコンテナ技術なども採用し、社内でも初の試みとなる挑戦的な取り組みについてお話させていただきます。
開発〜運用のプロセスで得られた知見などを幅広くお伝えできればと思いますので、より良いゲーム開発・運用の一助になれば幸いです。
長谷川 一輝
2020年よりHappyElements株式会社に入社し、リアルタイム通信機能向けインフラ設計/構築/運用をAWSを利用して担当。
現在はインフラチームのサブリーダーとして、全タイトル横断的な業務にも従事。
《講演者からのメッセージ》
社内にKubernetesスペシャリストが存在しない状況でも、マネージドサービスを活用し小さく始めることでKubernetesの恩恵を十分に受けることができます。
今回はAWS EKS + Agones + MagicOnionを利用したリアルタイムゲームを開発するにあたって、開発〜運用のプロセスで得られた知見をお話できればと考えております。