本セッションでは、VRを活用した次世代アニメ制作ツール「AniCast Maker」を使ったtoonアニメーション制作手法を解説します。実際に2分のミュージックビデオ、5分のサンプル映像を制作した過程をもとに、既存手法から何を代替し、低コスト化、少人数化、そして期間の短縮を図ったか、具体的に例示し、作品への応用手法を提示します。また、今回の映像はコロナウィルスの影響に伴うリモートワークで制作を行いました。その手法も併せて解説いたします。
講演者プロフィール
酒井 伸和
雑誌編集、Webサイト編集制作を経て、株式会社コミックス・ウェーブにてアニメーション制作、ゲーム制作に関わる。その後、PCゲームブランド「minori」にて原作、監督、プロデューサーを務めた。同社では静止画と動画をシームレスに融合させた演出に特化したノベル作品を数多くリリース。2019年からエイベックス・テクノロジーズ株式会社に所属。現在は同社とエクシヴィ社が開発しているVRを活用した次世代アニメ制作ツール「AniCast Maker」を使用した映像制作手法の研究開発を手掛けている。
《講演者からのメッセージ》
昨今、ゲームとアニメの境界線は薄れています。中でもトゥーンなセルを使った従来からの2Dアニメーションを早く手軽に作るには難しいものがあります。「AniCast Maker」もキャラクターは3Dで制作するものの、出力されるセルを利用することで、使用に耐えるクオリティの映像を、圧倒的に早く安く、そして手軽に作ることができます。
少人数、テレワーク下で6分程度のアニメーションを作る実証実験をもとに「AniCast Maker」の使用例を紹介します。