組み込み開発のエンジニア/マネージャからコンサルになった方で、JaSST 09 Tokyo で派生開発についての講演をされていました。
当日の資料は以下に公開されていますので、ご覧になってみて下さい。
「派生開発における母体に由来するバグとその対応」http://www.jasst.jp/archives/jasst09e/pdf/A2.pdf
講演の中では、
・新規開発と派生開発の違い
・派生開発の難しさ
・派生開発で特有に発生するバグとその特徴
・バグが発生する理由と根本的な対処方法
・ソフトウェアエンジニアリングの不在という内容で説明します。
講演者プロフィール
清水 吉男
1968年にソフトウェア開発の世界に入る。1977年に組み込みシステムの世界に転向。世界で最初のレジスタのクラスターシステムによる5万件の単品管理システムやインクジェットプリンターなどを開発。この間、納期遅れや仕様トラブルなし。 1990年にCMMとの遭遇を機に自身の成功事例を基にして、要求の仕様化(USDM)や派生開発に特化した方法(XDDP)など独自の方法を開発し、 1995年にプロセス改善のコンサルティングに転向して今日に至る。基本方針=営業活動はしない。人は採用しない。
講師からのメッセージ
ソフトウェアの開発は本来楽しい仕事です。特にゲームの世界は出来上がりをイメージして胸躍らせるものです。しかしながら最初に不適切な作り方をしてしまうと、その後の派生開発の中でバグの襲撃を受けます。そして派生開発においても、手当たり次第にソースコードを変更してしまうやり方では、ベースのソースコードを劣化させ、そこから新たなバグが開発者を襲います。まるで「派生開発の戦い」というゲームの世界です。なぜ、このようなことが起きるのか。その原因を1)最初の作り方の問題2)派生開発プロセスの進め方の問題に分けて説明します。