次世代QAとAI 〜ゲーム開発におけるAI活用に正しく向き合うために〜

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日時:
2018年08月22日(水)17時50分〜18時50分
形式: レギュラーセッション
プラットフォーム: コンシューマ アーケード PC モバイル
受講スキル:
ゲームにおけるAI活用について興味のある方。AIに何ができて何ができないのかを知りたい方。 機械学習やAI分野についての深い知識を持つ必要はありません。ゲームAIのこれまでや最新研究についても甘口で解説するため、気軽にご参加いただけます。
受講者が得られるであろう知見:
ゲームAIと最新研究の動向の他、AI技術をゲーム開発・運用に活用するケースや課題、今後の見通しについて広く知っていただけます。また、概要の理解にとどめるのではなく、実際に活用を進める際に検討しないといけないこと、難しさと対処法、といった現実に即した考慮点をなるべく多く持ち帰っていただくことを目的としています。
セッションの内容

近年、AI分野の研究は大きく進捗しており、様々な業界で活用事例が増えてきました。こうした流れはゲームドメインにおいても起こっており、各社様々な試みが進んでいます。このパネルディスカッションは、ゲーム業界全体でどのようにAIと向き合うべきかを考えるきっかけになることを目的としております。
今回はAIの適応領域の中でも、特に開発・運用の品質管理に関わるユースケースにフォーカスし、話を展開していきたいと思っています。AIというと大きな期待値が先行してしまいがちですが、本セッションでは、モバイル・コンシューマ領域で実際にAI活用に取り組んでいるメンバーを集め、「現在の課題は何か」「AIに何ができて何ができないのか」「導入する際の障壁はなにか」といった現実的な目線で議論を広げていきます。


講演資料

  • CEDiL_1890_0.pdf

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講演者プロフィール

奥村 純

奥村 純
所属 : 株式会社ディー・エヌ・エー
部署 : AIシステム部・AI研究開発グループ
役職 : AI研究開発エンジニア

国内外の研究機関で観測的宇宙論の研究に従事し、京都大学理学研究科宇宙物理学専攻にて博士号取得。2014年4月にDeNAでデータアナリストとしてのキャリアをスタート。ユーザー体験や事業推進をデータからサポートすることを目指し、主にゲーム領域のデータ分析・パラメータ設計の経験を積む。2017年1月より機械学習エンジニアに転身し、強化学習技術を中心としたゲームAIの研究開発を推進。機械学習の実ビジネス適用や、UXデザインに興味を持っている。
過去の講演:
『一周年で爆発した「逆転オセロニア」における、ゲーム分析の貢献事例 〜開発・運営の意思決定を全力でサポートする、DeNAのゲーム分析体制〜』(CEDEC2017)

《講演者からのメッセージ》
ゲーム開発・運用におけるAI活用は各社取り組みを続けていますが、一方で、研究やプロジェクトの難易度、ビジネスインパクトといった観点から様々な課題があるのも事実です。このパネルディスカッションでは、様々な立場でQA領域へのAI導入に取り組んでいる方々をお呼びしています。課題や理想について話す中で、会社や産業界の枠を超えて、どのように業界全体で連携していくべきかを示していきたいと思っています。

三宅 陽一郎

三宅 陽一郎
所属 : 株式会社スクウェア・エニックス
部署 : テクノロジー推進部
役職 : リードAIリサーチャー

京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院理学研究科物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会チェア、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。著書に『人工知能のための哲学塾』『人工知能の作り方』、共著に『絵でわかる人工知能』『高校生のための ゲームで考える人工知能』『ゲーム情報学概論』(コロナ社)最新の論文は『大規模ゲームにおける人工知能─ファイナルファンタジーⅩⅤの実例をもとに─』(人工知能学会誌 2017年、AI書庫にて公開)

《講演者からのメッセージ》
QAのためのAI技術の応用は、これから拡充される分野である「ゲームの外のAI」のコアとなる部分です。この分野は大きな可能性があり、それはフロンティアという意味でも、産業間の連携、産学連携と言った意味でも、新しい取り組みの仕方が要求されます。ぜひ、本セッションに参加することで、時代の息吹を感じて頂ければと思います。

大野 功二

大野 功二
所属 : ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社
役職 : QAマネージャー

『3Dゲームをおもしろくする技術(CEDEC AWARD 2016著述賞受賞)』『Unityではじめる2Dゲーム作り徹底ガイド』の著者。ゲーム開発、ゲームディレクター、テクニカルアドバイザー、QA、コンサル、フリーライター。
現在、Unity Technologies Japanにて活躍中。

《講演者からのメッセージ》
様々な職種を経て得られたQAの経験から、みなさまのお役に立てられる情報を発信できれば幸いです。

阪上 直樹

阪上 直樹
所属 : 株式会社セガゲームス
部署 : 第1CSスタジオ
役職 : リードプログラマー

「プロサッカークラブをつくろう!」「プロ野球チームをつくろう!」「龍が如く」シリーズの開発を経て、現在は「龍が如くスタジオ」専属のQAエンジニアとして、開発環境やQAの自動化・効率化に従事。

過去の講演
KYUSHU CEDEC 2015 「龍が如く」の高速デバッグ術 ~そびえ立つバグの山を踏破するための弾丸ワークフロー~
CEDEC 2017 無料で始める!「龍が如く」を面白くするための高速デバッグログ分析と自動化

《講演者からのメッセージ》
近年のゲーム開発とQAは、自動化なしでは維持できない環境になりつつありますが、自動化してもなお残ってしまう、あるいは自動化したことで見えてくる課題があります。それらの課題を解決する手段としてのAI活用の可能性を、QAエンジニアの視点からお話させていただこうと思います。