オープンワールド型ゲームの人気に伴い、広大な空間を効率的に作成する技術の需要は高まり続けています。特に、現実世界の空間を高精度な3Dデータにすることは、数年前までは難しく膨大な時間と労力を要しました。
現在では、レーザースキャニング技術、フォトグラメトリー技術、ドローンによる空撮技術などが目覚ましく発展し、大規模エリアであっても比較的容易に3Dデータ化が可能になりました。
本セッションでは、弊社で制作したプロモーション映像で大規模施設の高精度な3Dデータを作成した事例を紹介。最新技術を適材適所で組み合わせ、大規模エリアを高精度に3D化する方法を開示し、大規模3D空間データを扱うデザイナー/エンジニアが採用すべき技術をご提案します。
講演者プロフィール
國府 力
造形制作を経てCG業界に転職。映像制作会社でフルCGや実写合成映像を担当。大手コンシューマーゲーム会社で映像制作、ハイエンドゲーム開発に携わったのち、2016年に株式会社Cygamesへ合流。現在は、ハイエンドゲーム、映像などのグラフィックス関連を担当するとともに、大阪Cygamesアーティストチームを牽引している。
《講演者からのメッセージ》
数年前までは広大な現実世界を3Dデータにする場合、人手による地道で膨大な作業をこなしていくしかなく、現在のような高精度なものを造ることは困難でした。しかし、ここ数年で「レーザースキャニング技術」「フォトグラメトリー技術」「ドローンによる空撮技術」などの新技術が登場し、状況は大きく変わりました。これらの技術を用いることで、大規模エリアを効率的に高精度3Dデータ化できるようになったのです。本セッションでは、我々が実際にどのようにして「大規模エリアを高精度3D化」したのかをご紹介いたします。
林 大貴
2010年より株式会社パスコへ所属。主に官公庁発注の文化財測量業務を中心として3次元測量に従事。
従来の測量方法では解決できない諸課題を、効率的に3次元データを収集・分析する事で解決する業務を担当してきた。
関わった技術は地上レーザ・UAVによる空中写真測量・航空レーザ・水中3次元測量・地中レーダ等。今回のプロジェクトでは測量計画、現地の測量作業、3次元モデル化を担当。
《講演者からのメッセージ》
測量業界や土木建築業界では従来から三次元化の要望が多くありましたが、近年、国土交通省が進めているi-Constructionの要請もあり、三次元データを効率よく取得する技術や手法が急速に発達している状況にあります。本セッションではあまり馴染みのないと思われる測量の観点から、現実世界をどのように高精度に3D化したかをご紹介致します。