現在、インターネットトラフィックの大部分は、Webプロトコルになっています。プロバイダーの計測結果では、モバイルネットワークの9割弱の通信がHTTP, HTTPS, QUICの3つで占められている状況です。 このトラフィックは、今後通信セキュリティが確保できるよう全て暗号されたHTTPSやQUICに変わっていく見込みです。さらに最近ではDoH(DNS over HTTPS)の仕様化や試験導入も始まり、もはやWebの範囲を超えたネットワークプロトコルになりつつあります。
Webを中心としたWebプロトコルが、これまでどのような進化してきて今後どう変わっていくのか、その技術的背景と基本的な仕組みついて解説します。そして現在IETFで標準化が進んでいるWebプロトコル最前線の状況について紹介します。
講演者プロフィール
大津 繁樹
ISP勤務を経て2016年よりヤフー。CDNチームでネットワーク・セキュリティを担当。
Node.jsサポートチームに所属。 Node.js OSSプロジェクトに参画。Node.js Collaborator。
講演:
- CEDEC2014, Webの通信を高速化するHTTP/2の技術
- HTML5 Conference2017, 大規模運用で見えるWebプロトコルの理想と現実、そして今後
- Internet Week 2017 知らないと困る?! 認証局とHTTPSの最新技術動向
著書: サーバサイドJavaScript Node.js入門 (アスキー・メディアワークス)
《講演者からのメッセージ》
セキュリティプロトコルのTLS上でのHTTPのやり取りは、現在のインターネット通信の大半を占めます。インターネット上のシステムを構築し、運用する際には基本的なTLSやHTTP通信の仕組みの理解と、その技術動向を把握しておくことが必要となります。本講義でWebを担う基本的な通信技術に対して理解を深めていただければと思います。
後藤 ひろゆき
グリーでインフラエンジニアをしています。
ゲームのAWS移行や、OSのバージョンアップなどに携わりました。
今では、インフラエンジニアとしてゲームのインフラと関わりながら、新しいプロトコルの技術検証などを行っています。
《講演者からのメッセージ》
プロトコルも日々進化しています。新しい技術の面白さを知っていただき、活用していけるようになって頂ければ幸いです。