「BGM大きいから、ちょっと下げようか」
開発現場で、そんな事を言われた経験はありませんか?
「大きく感じる」というのは主観的な感覚ですが、原因は必ずあります。
そして、単純に音量を下げるだけでは根本的な解決とは言えません。
こういう状況を招かない為に、我々コンポーザーは
プリプロ(作曲)段階からラウドネスやサラウンドミックス、レンジコントロールを意識し、
より良い「Total Sound Design」を目指すべきではないでしょうか?
モンスターハンター/ドラゴンズドグマのシリーズコンポーザー「牧野忠義(CAPCOM)」と
ゴールデンリールアワード受賞エンジニア「瀧本和也(CAPCOM)」による、双方向からのディスカッション。
プリプロに焦点を当てたセッションですが、打ち込みテクニックにはほぼ言及しません。
楽曲の持つ表現力を維持したまま、サウンド全体をより魅力的に聴かせる為に
コンポーザーが行うべきアプローチを提言致します。
また、瀧本和也主催セッション
「インタラクティブミックスによって生まれる次世代のオーディオ表現とは」
との連携を図りますので
両セッションを受講する事で、より深い知見を得られると考えています。
講演者プロフィール
牧野忠義
■牧野 忠義
「閃烈なる蒼光/ジンオウガ」をはじめとした『モンスターハンター』シリーズの
楽曲を手掛ける傍ら、オーケストラコンサート『狩猟音楽祭2011』『 同2012』音楽監督や、
モンスターハンターオフィシャルギターユニット『BlackLute』としても活動。
現在は『ドラゴンズドグマ』シリーズのシリーズコンポーザーとして、
「Eternal Return」「死闘の果てに」「Coils of Light」等の代表的な楽曲を数多く作曲。
ブルガリアでの大規模オーケストラ収録を成功させるなど、
楽曲制作以外でもその手腕を余すことなく発揮している。
瀧本 和也
1992年、東京のポスプロスタジオ業務に就き、放送、映画等のミキシングを経験後、1997年にカプコンに入社。
入社後はバイオシリーズ、モンスターハンターシリーズ等、カプコンのほぼ総てのタイトルに関わり、カットシーンのミキシング、楽曲のレコーディング、ミキシング等を担当。また、ゲーム音響制作現場のシグナルリファレンス策定や、現場環境の整備、ゲームの発音に関するミキシングの視点からのアイデアを制作者と議論し、クオリティアップの下支えを行っている。
・AES-UK 35th International Conference Audio for Games / Techniques for building virtual worlds
・AES-Tokyo 40th International AES Conference / Spatial Audio
・CEDEC2011 / 5年後のゲームオーディオの行方 ~エモーショナルなゲームオーディオの実現のために~
・CEDEC2012 / 適切な音量について考える~ゲームオーディオのラウドネス基準はどうあるべきか?~
・CEDEC2013 / ゲームオーディオのダイナミックレンジ表現はコントロール可能か 〜ラウドネスメーターを使った実践と提言〜
その他多数