コンピュータ囲碁研究の動向

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日時:
2012年08月22日(水)17時50分〜18時50分
形式: Co-Located Event
受講スキル:
ゲームAIに興味のある方<br />思考ゲームのアルゴリズムに関心のある方
受講者が得られるであろう知見:
コンピュータ囲碁で成功したモンテカルロ木探索の手法の紹介。さらにその可能性と限界。<br /> 他のゲームAIへ活かす可能性について。
セッションの内容

今年3月に、世界最強のコンピュータ囲碁プログラム「Zen」が武宮正樹九段に置碁(4子)で勝利を収めた。
世界でも普及している思考ゲームの中でも囲碁は、情報学的に見て最も探索空間が広く、局面の評価方法が難しいため、長い間、強いプログラムを作るという人間の挑戦を拒んできた。
コ ンピュータ囲碁研究は、2006年に現れたモンテカルロ木探索の手法がひとつのブレークスルーとなって、ここ数年、長足の進歩を遂げている。本パネルで は、コンピュータ囲碁研究の略史を概観し、一昨年ころからコンピュータ囲碁界でトップを走り続けている「Zen」の技術的特徴について開発者の一人である 加藤英樹氏にご紹介いただく。
また、9路盤で「Zen」と対戦した経験のある大橋拓文五段から、コンピュータ囲碁の特長や限界について話っていただく。


講演資料

  • 319_CEDEC_igo_2012-ito.pdf
  • 319_CEDEC_igo_2012-kato.pdf

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講演者プロフィール

大橋拓文

大橋拓文
所属 : 日本棋院東京本院
役職 : 五段

昭和59年5月25日生 東京都出身
菊池康郎氏(緑星囲碁学園)に師事
平成14年入段、 同年二段、15年三段、18年四段、23年五段

加藤英樹

加藤英樹
所属 : チーム DeepZen
役職 : 代表

1953年生東京都出身.
1977年東京工業大学工学部電子物理工学科卒業.
1980年東京工業大学工学理工学研究科情報工学専攻修了.
1980~1982年東京工業大学助手.
1982~2001年(株)富士通研究所勤務.
2006~2010年東京大学大学院情報理工学系研究科創造情報学専攻博士課程.
コンピュータ囲碁フォーラム理事.

伊藤 毅志

伊藤 毅志
所属 : 電気通信大学
役職 : 電気通信学部情報工学科<br/> 助教


電気通信大学情報理工学研究科助教.昭和39年生愛知県出身.囲碁、将棋などの思考ゲームを中心に、プレーする人間の思考や学習などの認知過程の研究や対戦して楽しいゲーム研究に従事.UEC杯コンピュータ囲碁大会実行委員長.5五将棋大会などの思考ゲームのコンペティションの企画遂行、世界コンピュータ将棋選手権広報担当など、コンピュータ思考ゲームのコンペティションや公開対局の企画運営を行なう.コンピュータ将棋協会 (CSA) 理事.コンピュータ囲碁フォーラム (CGF) 理事.


《講師からのメッセージ》

あから2010では、合議アルゴリズムを提唱し、その効果を検証しました.あからでの成功は個性の異なる4つプログラムを合議させることで、合議の効果を高めたのではないかと思っています.コンピュータにも個性があるということを理解していただけるデータを示したいと思っています。