コミュニケーションとは、人間同士が互いに情報を伝え合うプロセスを指します。対話は、その主な手段のひとつです。ボタンやレバーの操作、コマンド選択などと比べると、対話は無限とも言えるバリエーションを持ちます。Among Us(アモング・アス)、Goose Goose Duck(グース・グース・ダック)といったデジタルゲームは、対話そのものが勝敗や戦略に影響を与えるゲームの好例と言えるでしょう。このような、コミュニケーションを中核要素とするデジタルゲームは、10年ほど前から生まれ続けています。
一方、アナログゲームの世界では、半世紀以上も前からコミュニケーションを中核要素として取り入れてきました。TRPG、人狼、そして、マーダーミステリーなどです。これら「コミュニケーションを中核メカニクスとしたゲーム」の系譜を追いつつ、その設計原理を体系的に解説します。
本講演は、「人と人のあいだで起こる出来事そのものを、どこまでゲームとして設計できるのか?」という問いを共有し、今後のゲームデザインを考えるための視座を提供することを目的としています。コミュニケーションゲームの未来を作りたいと願う全ての人は、どうか本講演に御心をお寄せください。
講演者プロフィール
水井 将太
建設業の経営者として現場に立つ傍ら、脚本家・作家として活動。TRPG、マーダーミステリー、ストーリープレイングといった体験型コンテンツを軸に、物語とコミュニケーションの構造を主題とした作品を数多く発表している。ストーリープレイング創始者。日本マーダーミステリー作家協会共同代表。第13回日経星新一賞グランプリ受賞。内閣府ムーンショット目標1「Internet of Brains」によるコミュニケーションプロジェクト『Neu World』にて、『瞳に棲む群青』を寄稿。代表作に『ヤノハのフタリ』『銀の瞳の君を求めて』他多数。
《講演者からのメッセージ》
本講演は、「人と人とのあいだで起こる出来事そのものを、どこまでゲームとして設計できるのか?」という問いを出発点に、コミュニケーションを中核メカニクスとするゲームの設計原理を整理し、今後のゲームデザインを考えるための視座を提供するものです。
対話が生む駆け引きや感情の揺れ、プレイヤー同士の解釈の衝突や協調を、ゲームとしてどう成立させるのか? そこに難しさを感じている方にも、新たな可能性を探っている方にも、持ち帰っていただける論点があるはずです。
コミュニケーションを“設計可能な体験”としてとらえたい方は、ぜひ本講演をご受講ください。
九尾 まどか
本格推理ゲーム作家・デザイナー・フォトグラファー。
代表作は、アニメ『鴨乃橋ロンの禁断推理』IPコラボマーダーミステリー『マーダーミステリー鴨乃橋ロンの禁断推理 アルファベット連続殺人事件』、証拠品と捜査資料を読み解きながら推理する体験型推理小説『黒革の手帳はもう語らない』など。
《講演者からのメッセージ》
CEDEC2025セッション『マーダーミステリーのゲームデザイン』に続き、日本マーダーミステリー作家協会よりマーダーミステリーのメカニクスについてお話します。新しいコミュニケーションゲームの手法から、デジタル/アナログに関わらず一層面白いゲームが生まれることを期待しています。
秋山 真琴
マーダーミステリー作家。2019年にマーダーミステリーに出会い、今日までに20を超える作品を発表。代表作は『ループ探偵の憂鬱』(Rabbithole)、最新作は『片時の君と唄を』(マダミスキネマ)。ボードゲーム作家でもあり、カードや駒を用いるアナログゲームを多数制作。代表作は物語創作ゲーム『このエピローグは変わらない』(アークライトゲームズ)。
《講演者からのメッセージ》
日本マーダーミステリー作家協会は、マダミス作家とマダミスを愛するひとのためのマガジン『ジマーマ』を発行しています。私は、この本に編集長として関わっており、マダミス制作におけるノウハウの言語化に努めています。本日の講演内容は、マダミスづくりの一端となります。ぜひ、少しでも多くを持ち帰っていただきたいと願うと同時に、もっと知りたい、自分でも作ってみたいと思っていただければ幸いです。


