オンラインアクションRPGであるBLUE PROTOCOLでは、パーティVSパーティをバトルコンセプトとして開発を進めており、プレイヤーだけでなくAI制御である敵キャラクターもパーティを意識したふるまいが求められています。本セッションではBLUE PROTOCOLで実装されているAIの中でも集団の制御にかかわる部分にフォーカスを当てて紹介します。多くのプレイヤーが同じ空間を共有し様々な場所で同時多発的に起こる戦闘の中から同じ戦闘単位を動的に分類する手法や集団としての戦略を立案する手法を解説いたします。
講演者プロフィール
長谷 洋平
2009年、株式会社バンダイナムコゲームス（当時）に入社。
エースコンバットシリーズ、鉄拳シリーズなどにゲームプレイプログラマとして携わる。
現在はオンラインアクションRPGのBLUE PROTOCOLにおいてリードAIプログラマとして携わり、最新技術のリサーチとゲーム応用を並行して行う。
・過去講演、執筆
複数タイトルで使われた柔軟性の高いAIエンジン, CEDEC2015
LOST REAVERSにおけるAI Directorの試み, CEDEC2016、他2件
Perception Tree ～Behavior Treeを応用したお手軽、柔軟な環境認識システム～, CEDEC2017
空を優雅に飛ぶキャラクターのための3次元パス検索とステアリング, CEDEC2018、他1件
BLUE PROTOCOLの個性豊かなキャラクターを動かす意思決定システム, CEDEC2019、他1件
汎用ゲームAIエンジン構築の試みとゲームタイトルでの事例, 人工知能学会誌 Vol.32 No.2
その他、大学やセミナー等での講演
《講演者からのメッセージ》
BLUE PROTOCOLはバンダイナムコが出す本格PCオンラインゲームとして様々なチャレンジをしています。人工知能関連も様々な技術を取り入れて遊びの実現、開発効率化に取り組んでおり、本セッションではその中でもAIキャラクターの集団としての振る舞いの制御に関してお話しします。集団を構成する個々のキャラクターの制御についても軽く紹介いたしますが、昨年のセッションの資料も併せてご覧いただくとより理解していただけます。本セッションの内容が皆様のゲーム開発に少しでもお役に立てば幸いです。
