ゲーム内外アクションの手段目的+原因結果関係に着目したEMCE Framework 〜現実問題解決のためのゲームアイデア発想ワークショップ〜

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日時:
2016年08月26日(金)10時00分〜11時00分
形式: ワークショップ
受講スキル:
ゲームデザインの実務経験者/ゲーム開発教育に実際に係わる方/シリアスゲーム等現実問題解決のためのゲームデザインを求められている方。ゲームデザインやゲームデザイン教育について多少なりとも問題意識のある方が望ましいと思われます。
受講者が得られるであろう知見:
ゲームデザインにおいて、直観的なヒラメキに頼るだけでなく、フレームワークや手法を知る事によって、より多様なアイデアを産みだし、客観的にそのゲームの構造を共有できる事を実際に体験し理解して頂けるものと思います。
セッションの内容

講演者が開発した、ゲーム内アクションの手段目的構造に着目した EMS Framework は、シンプルで分かりやすく、主にゲームアイデア発想法として学校や企業等でのゲームデザイン教育、ゲーム開発教育に導入されてきました。実際にこの手法を使った事によってCEDEC2014インタラクティブセッション招待の「アオモリズム」などのユニークなゲームが生まれました。
しかしながら、シリアスゲームやゲーム外に目的を持ったゲームのアイデアを発想する場面に於いては、あまり効果を発揮できないという弱点がある事がワークショップを繰り返すうちに分かってきました。その問題を解消するための新しいフレームワークや手法について試行錯誤をする中で、ゲーム内外のアクションの手段目的 ( Ends and Means )だけでなく、ゲーム内外の原因結果 ( Cause and Effect ) の関係にも着目した新たなフレームワーク EMCE Framework を開発しました。

本ワークショップセッションでは、手段目的関係と原因結果関係の違いとゲームデザインとの関係性をレクチャーの後、大学での事例紹介、EMCE Frameworkを使った現実問題を解決するためのゲームアイデア発想をワークショップ形式でトライアルします。


講演資料

  • C16_168.pdf

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講演者プロフィール

中村 隆之

中村 隆之
所属 : 神奈川工科大学
部署 : 情報メディア学科
役職 : 特任准教授

ゲームデザイン教育研究者。1971年生まれ。東北大学工学科精密工学専攻を卒業後、1995年ソニーに入社し、携帯電話の開発に従事。1997年にナムコ(現バンダイナムコゲームス)に入社する。プログラマとして業務用ゲーム機の開発に関わった後に、「もじぴったん」シリーズ等のディレクター、プロデューサーとして活躍し、2010年に退社。フリーランスのクリエイティブプロデューサーとなる。2012年に神奈川工科大学情報メディア学科特任准教授に就任し、ゲームデザイン教育、ゲーム開発教育を進めている。これまでの経験を活かしゲームデザイン手法、ゲームデザイン教育法の開発、研究を行い発表を行っている。

《講演者からのメッセージ》
発表者はゲームデザイン教育の分野で新たなフレームワークや手法を数々生み出してきました。CEDEC2016で発表する EMCE Framework は、現状、殆ど成功例がないシリアスゲームに一石を投じるゲームデザインの考え方を提供します。従来型のビデオゲームの場合でも曖昧だったゲーム内のアクションの手段目的だけでなく因果関係を視覚化する事で、ゲームデザインについての理解や共有が新たになるツールとしても使えるものと思います。
興味ある方は、インタラクティブセッション、およびワークショップセッションに是非ご来場ください。