ゲームAIの「人間らしい」振る舞いの自律的獲得とその構成要素の検討

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日時:
2014年09月04日(木)15時20分〜15時50分
形式: ショートセッション(25分)
受講スキル:
ゲームAIのデザインに興味のある方,人間らしいゲームAIの開発に携わったことのある方,機械学習に関する簡単な知識のある方
受講者が得られるであろう知見:
強いゲームAI研究の近況,人間らしいゲームAIに必要な構成要素,機械学習で人間らしいAIをどのように獲得するか,獲得された振る舞いの人間らしさとは何か
セッションの内容

本セッションでは,「人間の熟達者に勝利する」ためのゲームAI開発の次の目標として注目を集めつつある「人間にとって自然な」ゲームAIの自律的獲得手 法について発表する.熟達者よりも強いゲームAIの振る舞いは過度に最適化され機械的に感じるため,人間プレイヤの代替として扱った場合にエンタテインメ ント性が大きく欠落してしまう.そこで,『人間の基本原則(ゆらぎ,遅れ,疲れ,訓練と挑戦のバランス)』という,人間なら誰しもが生得的に持つ制約を, 機械学習の枠組みに組み込むことにより,人間プレイヤに人間らしいと解釈されるゲームAIの自律的獲得を可能とする.


講演資料

  • C14_163.pdf

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講演者プロフィール

藤井叙人

藤井叙人
所属 : 関西学院大学大学院 / 日本学術振興会特別研究員DC2
役職 : 理工学研究科 片寄研究室<br>博士後期課程学生






  • 関西学院大学大学院 理工学研究科 修士課程修了.2009~2012年 株式会社 野村総合研究所 勤務を経て,現在,関西学院大学大学院 理工学研究科 博士課程在学.片寄研究室.短期的に,電気通信大学大学院 伊藤毅志研究室に滞在中.日本学術振興会特別研究員(DC2).研究テーマ「ビデオゲームAIにおける人間的で親しみやすい行動戦略の自動獲得」.


    《講師からのメッセージ》

    ショートセッション(AC,GD):ゲームAIの「人間らしい」振る舞いの自律的獲得とその構成要素の検討
    パネルディスカッション:「楽しさ」の設計と評価~我々はどこで失敗し,どこへ向かうのか~
    の2つのセッションで発表をさせていただく予定です.ショートセッションでは私のメインテーマである,「人間らしい」ゲームAIを自律的に獲得するための方法論の紹介を,パネルディスカッションでは,「楽しさ」や「人間らしさ」といった主観的なものを評価する際の難しさを実験例を挙げて議論をしようと思っています.
    私の発表をとおして,ゲームデベロッパーの皆様には,ご自身の現場で活かせるアイディアのヒントとなるような知識を持って帰っていただければ幸いです.同時に,皆さんの実務経験に基づく貴重なアドバイスをいただければ,非常にありがたいと考えています.







  • 共同研究・開発者


    佐藤 祐一(関西学院大学大学院)
    若間 弘典(関西学院大学大学院)
    風井 浩志(関西学院大学)
    伊藤 毅志(電気通信大学)
    片寄 晴弘(関西学院大学)